『ポケットモンスター バイオレット』をプレイした感想の総括です。内容のネタバレを含みます。基本的にプレイ当時の感想を書いているので、アップデートで改善している場合があります。※長文です(記事全体で約4万9千字)。目次の01~03は飛ばして、04_感想から読むのをお勧めします。
【2024年1月7日JST 最終更新】追加コンテンツ「ゼロの秘宝」感想・プレイ日記のリンクをはりました。
- 01_『ポケモン スカーレット・バイオレット(ポケモンSV)』の基本情報(読まなくてOK)
- 02_発売前トレーラーに関する感想一覧
- 03_発売前・感想・プレイ日記一覧
- 04_感想
- a_オープンワールドについて
- b_ポケモン(原型)についての所感もろもろ
- c_ポケモンの扱いや描写が最低最悪
- ポケモンの死や物扱いそれ自体の存在が問題だとは言っていない
- 目も当てられない酷い描写いろいろ・スマホやら食材やら
- ポケモン図鑑を開きたくない気持ちになるなんて
- カレーに続いてサンドウィッチも最悪の塊
- 料理のイラストが用意されたレストラン、何をしたいの
- ポケモンの「おとしもの」とかいう搾取誘発システム
- ポケモンは物でも道具でもない
- 「ポケモンがいないと成り立たない世界」は間違っている
- ポケモン利用をネタにして面白がるのはミソジニストと同類
- ポケモンに「おいしそう」と言うのは笑えない"ジョーク"
- ポケモン虐は個人の趣味でやって隠れてください
- 描かれる世界は想像しうる限りのユートピアか
- そのほか書ききれないこと
- d_ストーリーはよかった
- e_人間キャラについてもろもろ
- f_バトル関連
- g_バグが多い
- 05_おわりに
01_『ポケモン スカーレット・バイオレット(ポケモンSV)』の基本情報(読まなくてOK)
『ポケモンSV』に関する基本的な前提や情報をおさらいします。既に知識がある人や感想だけ知りたい場合は読み飛ばして大丈夫です。
公式サイトはコチラ。
『ポケットモンスター スカーレット』
『ポケットモンスター バイオレット』発売日 2022年11月18日(金)
希望小売価格
パッケージ版 各6,578円(税込)
ダウンロード版 各6,500円(税込)
予約開始日
パッケージ版
2022年8月4日(木)
ダウンロード版(ニンテンドーeショップ)
2022年6月1日(水)
発売 株式会社ポケモン
販売 任天堂株式会社
制作 株式会社ゲームフリーク
対応機種 Nintendo Switch
ジャンル RPG
プレイ人数 1人(対戦・交換など:2~4人)
通信機能 ローカル通信対応、インターネット通信対応
販売形態 パッケージ版/ダウンロード版
対応言語
日本語・英語・スペイン語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・韓国語・中国語(繁体字)・中国語(簡体字)
※本ソフトの対応言語「スペイン語」は「欧州スペイン語」です。
CERO A
出典:商品情報 | 『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』公式サイト(閲覧2023年9月10日JST)https://www.pokemon.co.jp/ex/sv/ja/lineup/220601_01/#single 【魚拓】
第9世代にあたる完全新作
「ポケットモンスターシリーズ」の最新作であり、俗にいう「第9世代」*1にあたるニンテンドースイッチ用ソフトです。
『ソード・シールド(剣盾)』が2019年11月15日(金)に発売されて以降、まったく新たな地方を舞台とするポケットモンスターシリーズとしては、3年ぶりの発売となります。
なお、『PokémonLEGENDSアルセウス(アルセウス)』も「ポケットモンスターシリーズ」の新作(リメイクではないという意味)ではありますが、舞台となった「ヒスイ地方」は『ダイヤモンド・パール(DP)』の舞台「シンオウ地方」の過去の時代をであり、「世代」を切り替えるような「完全新作」とは区別して扱います。
ちなみに、この『アルセウス』をプレイした感想文はコチラです。
また、『剣盾』後『SV』前に発売されたメインシリーズとしては、『DP』のリメイク作品である『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール(BDSP)』もあります。
『BDSP』の感想文はコチラ。
「パルデア地方」を舞台とした新たなポケモンやストーリー
スペインをモデルにしていると思われる「パルデア地方」を舞台に、新たなポケモンやキャラクター・ストーリーが展開されています。
パッケージになる伝説のポケモンや、最初のパートナーポケモン3匹(俗にいう御三家)をはじめ、序盤のノーマルタイプやくさタイプ、ピカチュウポジションのポケモンなど、歴代の最新作と同様に、まったく新たなポケモンが複数登場します。
シリーズ初のオープンワールド
歴代シリーズと比較した『ポケモンSV』の大きな変化は、「シリーズ初となる、オープンワールドのRPG」を採用した点にあると思われます。
第8世代の『剣盾』においては、通常のマップのカメラは固定されており、「ワイルドエリア」や「ヨロイじま」などの一部エリアのみ、カメラをぐるりと動かしてフィールドを見渡せるシステムでした。
また、『アルセウス』では、拠点となる「コトブキムラ」をはじめ、探索できるエリアにおいてはカメラを自由に動かせるフィールドにはなっていました。しかし、それぞれのエリアが独立し、マップを切り替えてそれぞれのエリアに移動する必要があったため、「オープンワールド」ではありませんでした。
『ポケモン赤緑』では白黒のドット絵から始まったポケモンですが、『ポケモンXY』ではドット絵から立体グラフィックになり、『剣盾』でカメラワークを動かせるマップが登場した流れを経て、今回は「オープンワールドRPG」になりました。
ドット絵より3DCGの方が優れているとは一概に言えないとは思いますが、ゲーム機が表現できる要素は昔と比べて格段に増えており、またその技術を使ったゲームがいろいろと発売されている中で、『ポケモン』もその流れの中にいるものと思われます。
ポケモンのリストラは今回もあります
『剣盾』の発売前に大きく話題になった「ポケモンリストラ問題*2」ですが、案の定『SV』も一部のポケモンしか登場しませんでした。『SV』においては、発売前時点で「すべてのポケモンが登場するかどうか」という情報は明かされていませんでしたが、「すべてのポケモンが登場します」という案内がなかったので「どうせ一部のポケモンしか登場しないのだろう」と予測していて、その通りだったなという感じです。
なお「パルデア図鑑」は「400種類」のポケモンが登場します。パルデア地方のポケモンを合わせると、図鑑ナンバーでカウントするポケモンの数は約1000になるので、半分以下のポケモンしか登場していないことになります。
新バトル戦略・テラスタル
最新作には、決まって新たなバトルシステムや遊びが実装されています。
『XY』では「メガシンカ」、『サン・ムーン(SM)』では「Z技」、『剣盾』では「ダイマックス」などがありましたが、今作『SV』では「テラスタル」が登場しました。どの要素も、その作品でのみ登場する対戦システムとして、その"枠"が続いています。
テラスタルは、パルデア地方特有の現象で、全てのポケモンが「テラスタル」することができます。「テラスタル」には「タイプ」があり、全18種のタイプの中から、ポケモンごとに1種類のどれかにテラスタルすることができます*3。
テラスタルをすると見た目も変化し、頭部などにそのタイプモチーフの「テラスタルジュエル」が出現し、ポケモンの全身が宝石のように光り輝きます。テラスタルを行うために、ポケモンに持たせる道具などは必要ありません。
冒険の序盤から、主人公はテラスタルを使えるようになるし、主人公が戦うジムリーダーたちもテラスタルを使用します。また、今作の博士は、テラスタルの謎を研究しています。そして、インターネット対戦でもこのテラスタルは使えます。
ポケモンとのふれあい要素
主人公がポケモンとのんびり触れ合えるような要素も今作にはあります。
『XY』では「ポケパルレ」、『SM』では「ポケリフレ」、『剣盾』では「ポケモンキャンプ」がありましたが、『SV』では「ピクニック」が登場しました。
内容は「キャンプ」に近く、まず、手持ちのポケモンを全員*4「ピクニック」のフィールドに出すことができます。「キャンプ」ではカメラが固定でしたが、「ピクニック」では通常のフィールドと同様にカメラや主人公を自由に動かすことができます。
また、「キャンプ」では「カレーライス」を作ることができましたが、「ピクニック」では「サンドウィッチ」を作ることができます。仔細はいろいろ異なりますが、どちらも「食材」を用意して、簡単なミニゲーム的な動作を行い、その動作を終えると何かしらの「効果」が発生します。「サンドウィッチ」では、「そうぐうパワー」のような、ゲームプレイを便利にするような効果を得ることができます。
通信機能
ローカル通信やインターネット通信を利用した対戦やマルチプレイ要素は、今作にも引き続き登場します。
「ユニオンサークル」を使うと、最大4人で同じフィールドを冒険することができ、おなじみの「通信交換」や、ランダムで交換が行われる「マジカル交換」もあります。『ポケモン』といえば、対戦ゲームとしての要素も有名ですが、対戦の実力を競う「ランクバトル」ももちろん登場します。
『剣盾』では「ダイマックス」要素を用いた「マックスレイドバトル」がありましたが、今作では「テラレイドバトル」を行うことができます。どちらもソロで挑んだ場合は4人中3人はNPCが登場して戦ってくれますが、より戦略的に攻略したい場合や、目当てのポケモンがいる場合は、マルチプレイで他プレイヤーと協力することで、有利に動くことができます。
ポケモンの対戦システムは、基本的にターン制ですが、「テラレイドバトル」は「制限時間制」となります。スター団アジトへのカチコミも、制限時間が設けられており、今作はかならずしもターン制に依らないシステムが複数登場しています。
ストーリーやキャラクター
『ポケモン』のストーリーといえば、ボスキャラにあたる強いトレーナー(ジムリーダーなど)を攻略したり、「○○団」と呼ばれる組織と相対したりし、そこに伝説のポケモンも関わっていたり、といった内容がある程度恒常化しています。
『SV』もそれを踏まえており、「主な3つのシナリオ」として、ポケモンジムをめぐる「チャンピオンロード」、「スター団」に挑む「スターダスト★ストリート」、珍しい食材を探すという「レジェンドルート」があります。そして、この3つすべてをクリアした後、最後のストーリーとして「ザ・ホームウェイ」というストーリーが始まり、これをクリアするとエンディングを迎えることになります。
あくまで「オープンワールド」であり、「自由に好きな順番で冒険していい」ということになっていますが、「ジム」や「団」などのレベルは固定なようで、おそらく推奨攻略順もある程度想定されています。
ジムリーダーが登場しなかった『SM』や、「四天王」が存在しない『剣盾』とは異なり、そのあたりの役職はあまり手を加えられていないようです。ただ、ラスボスが「博士(AIだが)」なのは、これまでになかったパターンかと思います。
02_発売前トレーラーに関する感想一覧
発売前に出たトレーラーやプロモーションに対する自分の感想文一覧です(古い順に並んでます)。
「Pokémon Presents 2022.2.27」感想 - びとうろうぽ記
スカーレットバイオレット最新情報感想(6月)(伝説ポケモン公開等) - びとうろうぽ記
「Pokémon Presents 2022.8.3」感想 - びとうろうぽ記
世界大会お疲れ&『SV』最新情報(バトル関連)とか - びとうろうぽ記
新ポケモンタギングル公開・生態の記録された映像と共に - びとうろうぽ記
スカーレットバイオレット最新情報感想(9月)(4th Trailer/3つの大きな物語概要など) - びとうろうぽ記
新ポケモン ウミディグダ公開・地上でたゆたうアナゴってどうよ - びとうろうぽ記
スカーレットバイオレット最新情報感想(10月)(パルデア地方冒険ガイド篇) - びとうろうぽ記
「ドンナモンジャTV」・相棒当てクイズだけで次回持ち越し… - びとうろうぽ記
配信者風演出で答え合わせ・新ポケハラバリー&ナンジャモ紹介動画の感想 - びとうろうぽ記
10月も後半ということもありゴーストタイプの新ポケ「ボチ」公開 - びとうろうぽ記
「コレクレー」発表・またポケGOと連携するらしい - びとうろうぽ記
スカーレットバイオレットFinal Trailerの感想(11月8日) - びとうろうぽ記
03_発売前・感想・プレイ日記一覧
発売後の感想のナンバリングしている分です。番号を振って扱っていない「最強の○○」攻略話などは、カテゴリーから追ってください。
ポケモン スカーレット・バイオレット発売おめでとう!!店頭受け取りレポなど - びとうろうぽ記
『ポケモン バイオレット』感想・プレイ日記①(まだ学校にすら着かない) - びとうろうぽ記
『ポケモン バイオレット』感想・プレイ日記②(テーブルシティの東西門から出発したところ) - びとうろうぽ記
『ポケモン バイオレット』感想・プレイ日記③(3つの物語、それぞれ1か所ずつクリアした) - びとうろうぽ記
『ポケモン バイオレット』感想・プレイ日記④(ジムは半分の4か所クリア) - びとうろうぽ記
『ポケモン バイオレット』感想・プレイ日記⑤(3つのルートすべて、1か所ずつを残すのみ) - びとうろうぽ記
『ポケモン バイオレット』感想・プレイ日記⑥(エンディング迎えました) - びとうろうぽ記
『ポケモン バイオレット』感想・プレイ日記⑦(エンディング後の世界をうろうろ。最強のリザードンをゲットしたり) - びとうろうぽ記
04_感想
ゲームの要素や項目ごとに感想をまとめました。上記の「感想・プレイ日記」と内容が被ることもありますが、ご了承ください。
a_オープンワールドについて
ついにポケモンもオープンワールドになりましたね…(一応)。ポケモンの舞台は毎回「○○地方」で、その世界(星)のすべてを舞台にしないため、ひとつの地方を一つの大きなマップで再現することになるオープンワールドとの相性は悪くないとは思うし、ゲーム機本体のグラフィック技術の変化に伴い新しいことをするのもわかります。
オープンワールドは没入感が期待されるところかと思われるが
個人的にゲームのグラフィックはドット絵の方が好きなんですが、3DCGでよかったと思う点は、ポケモンと人間キャラが同じ等身でフィールド上に存在できる点にあると感じています。また、オープンワールドのメリットは、基本的に画面切り替えがなく、フィールド上で遠くに見える場所やオブジェクトへ自分の足で歩いてたどり着けることで、その世界観への没入度がより高くなるという面もあるのではないかと思います。
プレイヤーの分身である主人公が、広大な「世界」に立ち、そこに等身大のポケモンが息づいている様子を体感できるのは、ドット絵グラフィックではできないことであり、オープンワールドの意義になると考えます。
マップ切り替え多くない?
満を持してシリーズ初のオープンワールドということで、それが今作の売りの一つでもあったと思いますが、なんかまず、マップ画面切り替えが多いですね?シームレスで入れる建物が全然無いんですか??
ポケモンセンターは雨ざらしのガソリンスタンド状態ながらシームレスで利用できるのは本当に最低限、実現して当然のラインだったと思います。マジで最初にスタートする主人公の家、いきなりほとんどカメラを動かせないマップでびっくりしたんですけど…。
特に驚いたのは、テーブルシティとエリアゼロがマップ切り替えで区切られたマップになっていることです。本当にこれはオープンワールドのゲームなのか?なんかこれまでとあんまり変わらなくない?
ユーザーインターフェースもかなり悪い
マップの切り替えは少ない方がストレスフリーで望ましいですが、ある程度はしょうがないとします(あきらめ)。それを除いても、ユーザーインターフェースが全体的に悪いなと思います。細々としたストレスがすごい。イライラします。
『アルセウス』にはなかった「ミニマップ」が実装されたのはよかったです(よかったのハードルが低い)。でもYボタンでマップを開いたときに、その拡大率が毎回同じところで開く(前回マップ使用時の拡大率を引き継げない)のは何で?
マップを開いた時に、主人公がその時向いている方向がわからないのって不便です。東西南北の色から向いている方向を考えて進む方向を決めるの手間でしょ。目的地以外もマップに目印とかピンをつけられたらいいのに。「杭」も、抜いたらその抜いた杭の場所にマークしてほしかったです。
自分は画面酔いしやすいので、カメラの移動速度とか変更したかった…。設定といえば、バトル演出スキップ選べないのは何で?テラレイドが時間制だから?
特に街中は画面酔いがしんどいです…。町の探索が憂鬱でした。自分でカメラを動かさなくても自動でじわじわカメラが動き出すのウザくない??
ミライドンの崖のぼり、うまく崖のぼり状態にならなくて、崖からずり落ちることが多いですね。
町にある服屋や食材屋へのアクセスが悪いと思います。地図を見ても場所がわかりにくいし、同じ店が各地に何個もあるし。店を出た時の挙動もアレは何?締め出されるように主人公が現れるし、カメラの向きが入った時と逆で店の外を向いてるのも謎。
あとフィールド上にいるNPC、しゃべらないキャラかなり多いですね?近づいても吹き出しすら出ないNPCがいっぱいいる…。わざわざ町の散策で声掛けに行ってもセリフのないNPCだった時の脱力感よ…。反応ゼロの置物NPCによるゲームの没入感阻害パワーがしんどい。
処理の都合上、遠くのオブジェクトの表示を省略する必要があるのは理解しますが、それにしても削りすぎ・削り方が悪いと思います。遠くのNPCが枚数の少ないコマ撮りみたいにカクカク動くし(遠くなくともカクカクしているヤツはあるが)、ボウルタウンの生垣迷路の北にあるデッキとその周りに咲く赤い花とか、そういう仕様なのかと思うくらいの挙動で、主人公が近づいた時だけ花が出現するのとか、どうかと思います。
遊びにくさのストレスが多い
正直ゲームとしては、プレイしているときのストレスが多くて遊びにくいです。このようなストレスも、ゲームへの没入感を削ぐものであり、できるだけ改善されるべきだと思いますが、そのような工夫が圧倒的に不足していると思います。
こんな出来の「オープンワールド」しか作れないなら、無理してオープンワールドにこだわらずに、素直にドット絵のゲームを作ればいいのに…くらいには正直思います。どうしてもオープンワールドにしたいなら、UIなどについてもっと研究して、時間をかけて開発してほしかったです…。既にいろいろなオープンワールドゲームは発売されてるんだから、いくらでも参考にできる他作品はあるでしょうに…。
果たして次回作(あるかどうかは現時点では不明だが、来る可能性は高い)はどうするんでしょう…。またオープンワールド再チャレンジか??少なくとも今作はロクにオープンワールドの良さを生かせてはおらず、むしろ足かせになっていたと思うので、そのあたりゲームフリークには反省していてほしいのですが…。
b_ポケモン(原型)についての所感もろもろ
やっぱり今回もリストラするのね
そうだろうとは思っていましたが、今作も「リストラ」もとい、一部のポケモンのみが『SV』に登場という形になりました。自分は明確にリストラ反対派であり、「ポケットモンスターシリーズ」には、それまで登場したすべてのポケモンが登場するべきだと今でも思っています。
なぜなら、「メインシリーズ」だけでも、そこはすべてのポケモンが集える場所として存在するべきだし、新しい世界やシステムをすべてのポケモンと享受する自由があるべきだと思うからです。
ポケモンが集う場所としては『ポケモンHOME』がありますが、これはポケモンボックスの拡張版でしかなく、ポケモンの”データ感”が強い場所です。ポケモンが息づいているメインシリーズにとって代わるような場所にはなりえないと思います。
全ポケモンのグラフィックをつくるのが大変ということに関しては、「じゃあ5年でも10年でも開発期間を設けてゲームをつくってくれ」としか思いません。そもそも、前作から3年でまた最新作、という現在のペースが速すぎると思います(この件はまた後述)。
パルデア図鑑400は最近の地方図鑑って感じ
ゲーム発売直後時点で、「パルデア図鑑」はコライドンの「400番」までありますが、『剣盾』の「ガラル図鑑」も同じ「400番」までだったので(エキスパンションパスは含まない)、地方図鑑のボリュームとして、400を目安にしているのかなと思いました。
新ポケモンは、「パルデアのすがた」も含めて100ちょっとと、『剣盾』と同じくらいの増え方ですね。『剣盾』よりリージョンフォームは少なく、『剣盾』にはなかった準伝説に近いポジションの「パラドックスポケモン」がそこそこの数いるかな、といった印象です。
ストーリーで出会う数としては400がちょどいいバランスな感じでしょうか。ここに関しては自分もこのくらいの数で問題ないと思います。
リージョンフォームの子はそんなにいなかった
「リージョンフォーム(パルデアのすがた)」は「ウパー」と「ケンタロス」だけと少ないですが、代わりに(?)「姿はそっくりだが別のポケモン」という新たな事例*5が登場しており、「ウミディグダ」「ウミトリオ」「ノノクラゲ」「リククラゲ」がそれに該当するポケモンっぽいですね。「ウパー」と「ウミディグダ」は発売前に公表されていたので、思ったよりこのパターンは少ないなぁという印象でした。
既存のポケモン関連だと、既にいるポケモンの、リージョンでない姿からの新たな進化系が久しぶりに登場しましたね(コノヨザル・リキキリン・ノココッチ)。このパターンは『アルセウス』でも登場しましたが、『アルセウス』は過去の話なので、現代を舞台にした作品に限定すると、『XY』のニンフィア以来かな?そういえばもう長らくイーブイの新たな進化系は登場してないし、そういう気配もないですね…。
伝説のポケモンがかわいくて好きになる
『SV』のパッケージポケモン(コライドン・ミライドン)は、主人公の移動手段として主人公と共に行動するということで、発売前はどうなるんだろうと思ってました。伝説のポケモンといえば、「物語の終盤に登場する未知の存在」というのがセオリーだったので。
伝説としての存在感や威厳はどうなってしまうのか…と不安でしたが、ちゃんとかっこいいところはあったし、むしろサンドウィッチ等で交流を重ねる中で、ミライドンの豊かな表情や感情を見る機会が多くあり、ミライドンを好きになる要素がふんだんにあってよかったと思います。
ところで今回は、第3の伝説ポジションにあたるポケモンが登場してないですね。追加コンテンツには、そのパッケージを飾るポケモンはいますが、第3のポケモン枠とは別枠だろうし…。
第3の伝説枠がいないのは、今後登場する伏線なのか、それとも今回はその枠を作るのをやめたのか、追加コンテンツの内容待ちですね。
パラドックスポケモンが今回の重大ネタバレ要素だった
コライドン・ミライドン・モトトカゲは発売前から公表されていて、明らかに姿が似ていて進化前か何かかな?と思われていたのが、「パラドックスポケモン」という物語の核心に迫る存在でした。
『バイオレット』に登場するパラドックスポケモンは、どれも機械のような見た目をしており、あえて受け入れがたい特殊な存在として描かれていると思います。にもかかわらず、それでもパラドックスポケモンもポケモンという生き物らしいという受容に一役買ったのがミライドンの存在だったのではないでしょうか。
ミライドンとずっと一緒に過ごすことで、見た目が機械で一見ポケモンとしては怪しいけれど、喜びや悲しみといった感情や、過去の思い出や誰かを思う様子などから、ほかのポケモンたちと変わらない、ミライドンもれっきとしたポケモンのひとりなのだ、ということを散々見せてくれたのが印象的です。
この「パラドックスポケモン」は、『SM』に登場した「ウルトラビースト(UB)」と、その在り方が近いですね。「見た目が従来のポケモンっぽくない(『スカーレット』の古代ポケモンはそこまででもないが)」「別の世界から来た」「ひとつのくくり(グループ)として扱われている」といった点が、「UB」と似通っていると思います。
『SM』において「UB」は、発売前からそのカテゴリーが明かされていましたが、今作『SV』では「イダイナキバ」「テツノワダチ」が「未知の存在」として明かされただけで、まさか同じような人工物っぽいポケモンが何種類も登場するとは思ってもみませんでした。この辺りも、発売前の情報統制としてはよかったと思います。普通に「ドンファン」っぽい新ポケがいるんだなぁくらいの温度感で受け流していたので。
進化系の見た目が進化前と似すぎな件
特定のグループとして扱われているわけではないんですが、「進化前と進化後の見た目がそっくり」な新ポケモンが今作は多いなぁという印象を受けました。
例えば、「パモ」と「パモット」はデザインの大半がほぼ同じであり、間違い探しをする感覚で違いを見比べる必要があるくらいにはそっくりですね。
「ワッカネズミ」と「イッカネズミ」も、進化すると小さいネズミ(?)が増えますが、大きいほうの見た目に変化は見られないし、「ナミイルカ」と「イルカマン(ナイーブフォルム)」は、シルエットはたぶん同じで、「イルカマン」だとおなかに模様が増えるくらいのわずかな違いしかないっぽいですよね。
ナミイルカの進化系のシルエットを見た時*6、ナミイルカと全く同じシルエットなのは、ぶっちゃけ今作のバグなのかと思ってました(信用がない)。
「進化」したからといって、見た目を大きく変える必要はない、という「進化」の在り方を広げる試みなのかな、ととりあえず受け止めていますが、やっぱ「進化」したのなら、もっとわかりやすい変化を何かしら付けたほうがいいのでは?というのが現時点の個人的な感想です…。
最初の3匹の最終進化…
また人型に近いポケモンが多いなあというのが率直な印象です。バリエーション偏りすぎじゃない?
『剣盾』の時は、3匹とも二足歩行の人型に近い骨格で、正直ちょっとどうかと思ってたので、『SV』ではそれと同じ流れにならなくてとりあえずよかったです。でもやっぱり、ウェーニバルとマスカーニャは、ともに似たような骨格なのは不満…。二足歩行から四足歩行に進化したラウドボーンが一番好印象かもしれない…。
人間に近い容姿や骨格の方が、ポーズをとらせやすかったり人気になりやすかったりするのはわかりますが、「御三家」がそれに偏るのはどうかと思います…。手足の胴体への付き方や体格など、シルエット的にももっと差異があったほうがいいのでは。
人型はたま~にいるくらいがちょうどよくない?ラウドボーンが現実のワニっぽい骨格に進化しているのが心のオアシスに感じました。
好きな新ポケモン
『SV』で新たに登場した好きなポケモンの話をしたいんですが、誰かを選ぶのが苦手なんですよね…。箱推しでみんな好きなので…。
ゲームを通して印象的だったポケモンをあげると、まずストーリーで重要なポジションだった「マフィティフ」がよかったですね。あれはみんな好きになるでしょ。あとはフィールド上にいるタイカイデンとリキキリンがデカくて良~と思いました。それと『スカーレット』にのみ登場するのでストーリー中には会いませんでしたが、「チヲハウハネ」がかわいいなぁと思います。
旅パ紹介
今回攻略にあたってお世話になった手持ちパーティポケモンは、最終的に「ウェーニバル」「バウッツェル」「パーモット」「エクスレッグ」「ブロロローム」「スコヴィラン」でした。物理技を使うポケモンばかり…。
例にもれず、「最新作では新ポケモンのみ使う」という軽い縛りプレイで進めてました。
一応断っておくと、図鑑埋めのために従来のポケモンを捕まえることはありました。それゆえ一時的に手持ちに従来のポケモンが入ることはありましたが、新ポケモンが加入すればすぐにそちらに入れ替える、といった調子でプレイしていました。
ポケモン図鑑については不満いろいろ
ポケモンといえば図鑑ですが、『SV』の図鑑は使いにくいですね…。ジニアが開発したとか言われると、なんともちょっと批判しにくい気持ちになりますが、やはり使いにくいものは使いにくいです。
図鑑の閲覧は横にスクロールする形ですが、リストの中央付近に一気に進む(飛ぶ)手段がなく、地道にスティックを横に倒して進めなきゃいけないのが面倒です。
一度図鑑を閉じると、初期位置を開くことになるのもどうかと。以前開いたところから開けた方がよかったと思います。
検索機能がないのも不便というか何でないの??オミットする意味ないでしょ。地方図鑑のポケモンの位置とか普通に覚えていないので、探したいポケモンがいるときは、並び替えで五十音順にして、地道にスクロールして目当てのポケモンを確認する流れになるので、時間も手間もかかって面倒です。
また、生息地図鑑も見にくい。マップの拡大もできないし、生息地の表示されたマップに対して、主人公が今どこに立っているのかが確認できないのもよろしくないと思います。生息地の位置を覚えて、地図に照らし合わせて目的地に向かって、また図鑑を開いて確認して…という手間が地味にダルいし(図鑑を開きなおすと図鑑のトップに戻されるし)、無駄で無意味なプレイヤーの苦労でしかないと思います。
これは図鑑だけでなくポケモンボックスにも言えることですが、画像(ポケモンのアイコン)の表示が遅れるのとかどうにか解消しろよ…と思います。クオリティのダメな部分。
そしてポケモン図鑑の説明文にも不満がたくさんたくさんあるんですが、これは後述します。
あと図鑑への要望としてずっと言ってますが、「動き」で見ることができるモーションの種類を増やしてほしいです。やられた時のモーションとかもここで見たい。また、拡大や縮小もしたいし、カメラで下からのアングルも見られるようにしてほしいです。過去の「図鑑」では、下からのアングルが見れるものもあったわけだし、またそうしてほしい…。
ポケモンのグラフィックはこだわっていた
発売前のトレーラーでも印象的でしたが、ポケモン(原型)のグラフィックがこれまでより工夫されているのは、新たな取り組みとしてよかったと思います。
3DCGよりドット絵や2次元イラストの方が好きな理由として、3DCGのポケモンのツルツルもっさり感が好きじゃないというのがありました。
その点今作のポケモンたちは、毛っぽいテクスチャや金属っぽいテクスチャなど、ポケモンの質感の差が表現されており、ポケモンに対する解像度が上がったのでよかったです。基本的な立ち絵やアニメ絵だと、質感までこだわって描写されることは少ないですし。
毛並みや材質など、どの程度リアルに再現するのかのバランスは難しいところで、例えばハリウッド版『名探偵ピカチュウ』並みにリアルさを追求するのはちょっと違うだろうし(あれはスピンオフ作品だからこそできた質感だと思う)、だからといってみんな同じ肌触りのツルツルボディだとつまらないよなぁと思うので、そのあたりの調整は丁寧に頑張ってほしいですね。
これまでは、口のデザインのテクスチャを張り付けていただけだったウパーの口がついに開いたのは嬉しいんですが、ハラバリーの口は立体ではなくテクスチャっぽいのはなんでですか…。『ポケモンHOME』のグラフィックと比較すると、開いた時も閉じたときも、口の立体感のあるグラフィックに変更されているポケモンは多いのに…。
質感や立体感へのこだわりが見て取れるグラフィックになっているのはいいことだと思うので、ぜひ今回リストラされたポケモンも、同じかそれ以上にこだわったグラフィックで見てみたいですね。こういうのがあるから、やはりリストラには反対なんや…。
c_ポケモンの扱いや描写が最低最悪
過去作においても同様の問題はありますが、『SV』はポケモン(原型)の作中の扱われ方が過去一最悪だったと思います。この時点で「ポケモンのゲーム」として、ポケモンが好きな人はプレイしない方がいいレベルで苦痛だし酷かったです。
ポケモンの死や物扱いそれ自体の存在が問題だとは言っていない
確実に勘違いされるだろうと思うので前もって断っておきますが、ポケモンが殺されていたりモノ扱いされているかのような描写が「存在すること」は問題視していません。
「ポケモンを殺すな」→言ってない
「ポケモンを資源化するな」→言ってない
「ポケモンへの不当な扱い(に見える描写)が、悪いこととして描写されていないのがクソ」→言ってる
例えばセクハラ描写批判において、「セクハラの描写があること」が批判されているのではなく、「セクハラが、大したことないイタズラのように描写されていること」が批判されているのと同様の問題定義をしています。
ポケモンは生き物なので、人間と同じように「死」の概念があり、ポケモンのお墓が普通に存在することは、ポケモンの好きなところのひとつです。ポケモンの死が作中で描かれることには基本的に肯定的に受け取るし、いわゆる"死ネタ"も割と好きな方です。ただそれは、あくまで「ポケモンの死」が、人間の死と同様に、悲しく避けられないものとして扱われているならばの話です。
目も当てられない酷い描写いろいろ・スマホやら食材やら
細かくリストアップするとキリがないのでざっくりといきますが、(作中システムとして)主人公が関与できるポケモンの物扱い*7描写が酷い。過去に話したことの再放送になる部分もありますが、何度でも同じ話をするぞ。
まず筆頭はおなじみ「スマホロトム」*8。これは決して「ロトムデザインのスマホ」などではなく「ポケモンのロトムが中に入って機械を動かしている」ものになります。酷い設定ですね。
まさにポケモンを道具として使役している状態そのものじゃないですか…。24時間365日人間の呼び出しに答えなきゃいけないロトムに自由がなさすぎるし、逆にロトムが自由に命令を無視したりイタズラしたりする自由が仮にあるとしたら、それはスマホとして不便すぎて機能してないでしょう。
そもそもポケモン世界にはすばらしい技術力があるのだから、ロトムの代替として使えるAIくらい開発できるのでは??今作だと、エリアゼロの特殊な状況下とはいえ、あれだけ流暢なフトゥー(オーリム)AIが存在できるポケモンの世界ですよ…。
また、スマホロトムの会社があるそうですが(ネモの親が務めているところ)、企業が利益のためにスマホロトムを開発・提供しているなら、もう完全にアウトでは…。
想像してみてください。顧客に安定した量のスマホロトムを提供するにはどうすればいいか。その供給されるロトムはいったいどこから来たのか。野生のロトムを捕まえる方法だと、量や質に差が大きすぎるし安定しない。となると、個体値厳選*9のように人工授精(?)でロトムを生み増やすしかないですね。
人間の道具として使われるために生み出されるロトム、かわいそ過ぎない?このロトムたちには、野生のロトムのように自由にいたずらをしたりして生きる自由はないんですか。
同様の理由で「そらとぶタクシー」も酷いですね。アーマーガーだとデカヌチャンがいるからイキリンコが代わりに運んでるって…。いや、ポケモンにそんな労働させんなや…。
「モトトカゲ」の扱いも酷い。町の駐輪場でサドルとハンドルを付けられ、ただただそこに佇んでいるモトトカゲを見たとき、哀れでかわいそうでめちゃくちゃ悲しい気持ちになりました。※モトトカゲについては後述します。
ポケモン図鑑を開きたくない気持ちになるなんて
ポケモン図鑑は、その短い文章の中に、見た目やタイプなどだけではわからないそのポケモンの特徴や生態が載っていて、これを読んでポケモンについての空想を広げたりできる、重要なアイテムのひとつです。
昔の図鑑が問題なかったわけではない*10んですが、今作の図鑑は特に目に余る酷い記述があってとてもショックでした。
本当にうっかりイヤな図鑑説明を目にすると、それだけで気分が落ち込んでつらい…。あの図鑑説明が夢でもなんでもなく現実に存在するという事実が耐えられない…。アレが大きく批判されない現状がとてもしんどい。
読み返すのも苦痛ですが具体的に例を挙げると、カイデンの巣が珍味として扱われている話とか、これが「ポケモン図鑑の説明」として載っていることが未だに信じられません。反社の活動実態報告などではなく、「ポケモンの紹介・説明」でこの内容になるとかわけがわからない。
まず「カイデンの巣」はそのカイデンが所有する家のようなものであり、その所属はカイデンにあります。それを珍味にするということは、巣を略奪・破壊している事実が前提にないと成り立ちません。「ポケモンの巣を壊す」のは「悪いこと」だと思うんですが、どうしてそれがポケモン図鑑にまるで「単なる事実や現実の記述」のように書かれているんですかね?堂々たる人間の悪行の透明化がすごい(褒めてない)。
「悪いヤツらがカイデンの巣を珍味として売っている」→「主人公たちが怒って悪いヤツらをこらしめる」という話ならわかります。でもポケモン図鑑に記述されている感じ、「カイデンの巣を珍味にすることは合法で一般的」とされている、つまり主人公をはじめとする規範側のフツーの人たち(正義側)が「カイデンの巣の略奪・破壊に加担している」という、おかしな状況になっています。
マジで何をどう思考すれば、「カイデンの巣を珍味にする」ことを正当化できるのかわからない。何をどう読んでも「巣を珍味にするとか、そんな酷いことが何で図鑑に載ってんの??」という感想にしかならない。
もしかして、元ネタが「燕の巣」で、これが合法的に流通しているから問題ないとか思った?「法や文化が許している=倫理的に問題がない」わけじゃないだろ?「燕の巣を食用にするのも悪いこと」だし、「カイデンの巣を食用にするのも悪いこと」ですよ。ゲーフリ、前者を正当化するために後者を問題ないこととして出してきた感がある。最悪の態度ですね。
また、ノノクラゲ・リククラゲ両者とも、食用としての用途や味に言及していて酷い。「剥がれ落ちた」と書けばポケモンの体は傷つけてはいないからOKだと勘違いしてそうで酷い。
パピモッチの「酵母が料理に役立つから大切にされてきた」を「ポケモンと人間のよい共存の形」だと思ってるんだろうなというところがダメ。
ズピカで発電してるというハッコウシティ、『金銀』のロケット団アジトでマルマインが電源にされてるのと何が違うんですか?
ミガルーサの「贅肉を捨てる」って何??意味不明です。しっぽを切り離すとかはまだわかるけど、体の身を切って離すっていくら何でも無理がありすぎる設定でしょ。
なんでこんなどうしようもない記述を通したの??「再生能力が高い」ってだから何?「治るから傷ついてもOK」ってこと?「ちゃんと治療するから」って言われれば突然刃物で刺されても許せる人?体の肉と皮を切り離すって痛覚はどうなってると思ってるんです?「無駄な肉を捨て去ると心が研ぎ澄まされサイコパワーが上がる」とかも贅肉を捨てる動機が無理くり過ぎる。
どーみても、「白身魚料理を出したい」→「白身を生み出すポケモンを作ろう」から生まれたでしょ。ゲーフリのご都合主義が見え見えで最悪。「空想上の"生き物"として、魅力的かどうか」という視点を忘れたのか?いかに「人間にとって都合の良い設定をこじつけるか」しか考えてないように見えます。
ここでゲーフリに嬉しいお知らせ!なんと、魚を殺さなくても美味しい白身魚のフライや海鮮類は食べられます*11!こんなどうしようもなく雑でつまらない設定のポケモンをわざわざ作らずとも、「きりみフライ」は用意できたんですね~。もしゲーフリがこういう事実を知ってれば、贅肉を切り落とすポケモン(笑)なんて出さなかったのかな…。それとも知ったうえでポケモンを食用にしたいんだ!で結局何も変わらない露悪さも持ってる可能性もありそうで怖いが…。
ちなみに新ポケだけでなく、前からいるポケモン、ファイアローは羽毛を商用利用されていてかわいそう…。せっかく新しい図鑑の記述が増えたと思ったらこんなんかよ…。
他にも酷い図鑑説明が加えられたポケモンはいるのかな…。『スカーレット』の図鑑説明は全部把握してないので、まだまだヤバい図鑑の記述はあるかも…。
マジでポケモン図鑑を見返すだけであまりにも悲しくて泣きながらここら辺の内容を書いてるのでどうしてくれよう。
カレーに続いてサンドウィッチも最悪の塊
『剣盾』の「カレー」の時点でそうでしたが、今作の「サンドウィッチ」はカレーに輪をかけて酷くなっていて最悪です。
カレーの時点で、"わざわざ原料を伏せた"肉っぽい食材を出していて、今作でも同様のものはあるうえに種類が増えてるし、加えて「ガケガニスティック」とかいう原料がポケモンだと明言されている食材まで出てきて愕然としました。
前にも話したかもしれませんが、肉系は原材料に言及しないところがほんとにダメです。『ポケモンスリープ』では「マメミート」が出てきましたが*12、このようにマメ(or細胞?)由来の肉を出せるのだから、それだと明記すればいいのに、原料が何かという明言を意図的に避けているということは、「ポケモン又はポケモン以外の動物*13の肉を食用にしている可能性を残したい」という意図があったからなんじゃぁないですか?「ポケモンが食用に殺されているようなことはないから安心して!」ということにすればいいものを、どうしてそうしないんですか?
また、ガケガニスティックは「ガケガニの脱皮したあとの殻のエキス」を使用したとありますが、これも完全にアウトでしょ。
勘違いしないでほしいのは、一番問題視しているのはガケガニスティックが「市場に流通していること」です。一般的に商品として流通しているということはすなわち、安定して生産・供給するシステム(工場)があるということを意味します。そこでは体系化されたガケガニの殻エキス生産の流れが確立しているということです。
ロトムの件と同じ話になりますが、安定した量と質を保つためには、まずガケガニを人工的に孵化させる必要があるでしょう(野生ゲットは量や質のバラつきが大きい)。それをできるだけ安く提供するには、一度にできるだけ多く育てる必要があるので、一般的には下記養鶏場の写真のような状況になるわけです。青空と草原の広がる牧歌的な畜産なんて幻想でしょ(全くないわけではないがかなり少数派)。
The majority of pigs and poultry are reared on intensive farms, according the campaign group Compassion in World Farming. Photograph: Randall Hill/Reuters
出典:Factory farming divestment: what you need to know | Guardian sustainable business | The Guardian(閲覧2023年9月4日JST)https://www.theguardian.com/sustainable-business/2016/mar/03/factory-farming-divestment-explain 【魚拓】
「脱皮したあとの殻」が欲しい人間は、「より頻繁に脱皮するガケガニ」を"厳選"によって生み出してそう。そんでもって、脱皮する頻度が下がってきたら、その"使えない"ガケガニは殺処分されて、フレッシュで"有用"なガケガニが人工孵化で生み出されて投入されるんだろうな…。
これを「妄想」だと切り捨てることができる根拠があったら教えてほしいです。ポケモン世界が資本主義社会だという想定で考えると、市場原理として十分あり得る想定だと思います。なにせ現実が"そう"なので。
料理のイラストが用意されたレストラン、何をしたいの
ポケモン世界の「レストラン」は、割と以前から存在していました。過去のメニューにも「にく」と名の付くメニューもありましたが*14、内容の詳細はごまかされていました。
今作のレストラン・カフェは、そのメニューの鮮明なイラストが登場しています。これがまた酷い。てゆうか普通にどういうつもりなん?というのが結構あります。
例えば、「バル・キバル」の「パエジャ=パルデア」には、明らかに二枚貝が乗っているんですが、ポケモン世界には、ポケモンと人間以外の生き物として「貝」は存在するという設定を明示しました??だとしたらかなりビックリなんですが…。アニメの作画ミスで魚が映っていたケースは過去にありましたが、これはごまかせない。
他の店だと「レストラン 鮮度一番!」の「シーフードパスタ」にどうみてもイカに見えるモノがありますね…。ゲーフリは「ポケモン世界にイカは存在する」ということにしたんですか??
「バル・キバル」にある「ガケガニ・アル・アヒージョ」とかいうグロテスクなイラストがどうして誰にも反対されずに通ってしまったのかわかりません。人間の腕がまるごとシチューになってたらグロいし、ポケモンの腕がまるごとアヒージョになっていてもグロいですよ。
「また生えてくる」はなんの擁護にも正当化にもなってないです。「肉体の一部を食用にする」ことの"悪さ"は、ポケモンも人間も同様でしょ。「人間でやるとグロく感じるけど、それ以外ならヘーキ」という人も多いでしょうが、それは社会から刷り込まれた人間中心主義思想を内面化した結果でしょうし、「私はグロいと感じないから問題ない」とするのは、自身と同じ感覚を周りも持っているべきという傲慢な態度でしょう。
まあ、大半は想像力が足りないだけでしょうが*15、人間のシチューが平気な人がいるようにポケモンのアヒージョが平気な人も一定数いるでしょうしそれはそれで否定しません。
ただ一般論として*16、「人間を調理するのは気色悪い」という通念がまかり通るなら、人間をポケモンに置き換えた場合においても「ポケモンを調理するのは気色悪い」が人間のそれと同程度の扱いになってこそ、ポケモンと人間の生き物としての人格が対等であるといえるのではないかと思います*17。
「来来来軒」の「ノノクラゲとキュウリの酢の物」も字面を見るだけで涙出てくる(とてもとてもツラい)。なんでこんな酷いことができるんですか?ノノクラゲは物じゃないんですよ??
ポケモンの「おとしもの」とかいう搾取誘発システム
わざマシンの素材として「おとしもの」という要素が初登場しました。ポケモンを倒すか捕まえると一定確立でドロップするアイテムです。ポケモン以外のゲームだと、このような確率ドロップアイテムシステムは一般的でしたが、ポケモンはこれまで行ってきませんでした*18。
手に入るおとしものはポケモンによって種類は異なっており「毛」や「キバ」や「ウロコ」などがありますが、これってホントに「落とした」んですか?落ちていたものを拾ったのか、ポケモンから奪ったのかは、その場にいたトレーナーしかわからないですよね。
ここで問題なのは、「ポケモンのおとしものには経済的な価値がある」という点です。ゲームのシステム上必要だったというメタ的な理由もあるとは思いますが、この「おとしもの」、作中で現金と交換できます。これの意味するところは、「お金儲けのためにポケモンの"おとしもの"を強奪するヤツがいる」だろうという点です。
その辺りのルールやシステムについて、作中での言及ってないですよね(あったら教えてほしい)。例えば、「おとしものの売買ができるのは規定の研修を受けた限られた人間だけに許されている」とか「少しでもポケモンが嫌がっていたり無理やり奪ったら厳しい罰則がある」みたいな。何も言われてない現状、個々が勝手に拾って売ってるイメージなんですが…。
あとは野生から奪うのではなく、畜産と同じように閉じ込めて増やして採って売る商売をする人も現れそう。仮にポケモン世界が現実と同じ資本主義社会なら、「人間が生活するため」にポケモンにそのような扱いをすることを正当化されそうだし。
「そんな酷いことをするのは一部の悪人で、ポケモンに暴力なんて振るったらちゃんと裁かれるでしょ」という都合のいい想定をするには根拠が足りないです。より"リアルに"妄想するなら、「我々も生活がかかってるわけで、ポケモンたちにはかわいそうだけどちゃんと感謝しながら毛や爪を頂いてるんだから、お前のポケモンがかわいそうとかいう思想を押し付けるな」で正当化する言葉を支持する人間の方が多数派になると思います。
要は、「ポケモンの"おとしもの"(ほんとに"拾った"のか怪しい)を拾って換金することが当たり前にできる世界は、ポケモンにとって平和な世界といえるのか」という話です。ゲーム内描写からわかる範囲のポケモンたち、人間にとって都合のいい素材換金botになってません?ポケモンたちの「自分の体は自分の物」という権利*19はちゃんと守られてますか?ポケモンの持つモノや体は、ポケモン自身のモノであり、人間モノではないでしょう?
ポケモンは物でも道具でもない
「ポケモンも トレーナーが好きにしていい モノでは ありません」
と、自分の中のリーリエが何度出てきたことか…*20。ゲーフリは自分たちが2016年に作ったゲームの内容をご存じない??
作品や舞台は違えど、「ポケモンの物扱いは悪いことである」という価値観はずっと前提にあるはずです。『SV』でもポケモンの物扱いが悪いこととされてるかはわからないじゃん!は無謀な擁護すぎるのでご遠慮ください。
これは推測ですが、ゲーフリは「物扱い」の何ぞやを勘違いしてるでしょ。「人間たちはポケモンを大切に大切に扱って大事なパートナーだと思っている=物扱いではない」って無邪気に信じてそう(偏見)。
「物扱い=乱雑に扱う」ではないです。「物扱い」と「大事にする(思う)」は両立可能です。みんなそんな、身の回りの物に対して、「物だから」でそんなひどい扱いします?スマホとか買ったばかりの物とか高価なものとか、壊れたら困るし「大切に扱う」人が多数派では?
じゃあ何が物扱いで何が物扱いでないのかと言われれば、もっぱら手段としての価値のみ期待されることが「物/道具扱い」になるんじゃないでしょうか。
例えば、折れて使い物にならなくなったペンは捨てますよね*21。でも人間に対して、例えば突然のケガでそれまでやってた仕事ができなくなったからといって、存在する価値がない(死んでもOK)とはならないですよね*22。現状はどうあれ、建前としては「役に立つかどうかにかかわらず誰もが生きる権利がある」が正しいはずです。
「(このポケモンは)こんな風に役に立つから素晴らしい!(称賛)」は、ポケモンの個や人格を評価してはいないですよね。「あなたが何者でも、どんな姿や能力や性格でも、迷惑でもウザくても*23、価値のある存在だ」という前提こそが、ポケモンを尊重していることになるのではないですか。
ポケモンの役に立つ点ばかりを強調されていると、”役に立たない”ポケモンは果たしてどのような扱いをされているのだろうと不安になります。ポケモンにも個体差はあって、病気やけがをするのだから、多数より”劣った”"使えない"ポケモンは少なからずいるでしょう。そのようなポケモンたちは、いったいどこで何をしているんでしょうか。まるで道具のように、”使えない”から処分しますという扱いは存在しないと安心できる要素や描写はどこにありますか。
「ポケモンがいないと成り立たない世界」は間違っている
これもゲーフリが勘違いしてそうだなという点ですが、「ポケモンがいるからこそ成り立つ生活を描くことが、ポケモンというフィクションを描くこと」だと思ってるんだろうなぁという印象があります。
ソレは違うと思う。繰り返しますがポケモンは「ただ隣にいてくれるだけで嬉しい存在」であることに価値があるんじゃないのでしょうか。ポケモンと一緒にいたい理由は、ソイツの能力が便利で役に立つからではないだろ??「オマエがいなくても全然生きていけるけど、それでもオマエの隣にいたい」こそ、人格のある他者を尊重している態度なんじゃないですか??
「オマエがいないと生きていけない」もエモい~みたいなのは話が逸れてるしどうでもいいです。別にそういう”不健全”な関係が存在しても好きでも問題ないと思います(それが不健全だという前提がある場合に限る)。
ただ「ポケモンを物扱いしてはいけない≒ポケモンを尊重するべき」という前提に沿った世界を描写するなら、「ポケモンがいないと成り立たない世界」は問題があるよね、という話です。
「ポケモンを生活必需品に組み込む」というのが一体どういうことを意味するのか、「想像力が足りないよ」案件でしょ。
例えば、ベイクタウンの駐輪場(?)のモブのセリフに「ベイクタウンは立地が不便!モトトカゲが欠かせないのよ」というものがあります。これは恐らく、地上ルートだとモトトカゲに乗らないとベイクタウンに来ることができないということですよね。
モトトカゲに乗らないと来れない町なんて、滅びればいいんじゃないでしょうか。それか、モトトカゲに代わるウルトラバイクみたいなのを開発しましょう。
想像してほしいんですが、まずモトトカゲにも自分の意思があるわけです。人を乗せたいか乗せたくないか、どこへ移動したいか、人を乗せてもいい気分かどうか、これらの気持ちは常に移り変わっているはずです。「人間の都合のいいタイミングで人間を乗せてくれて人間の生きたい場所に直行してくれるモトトカゲ」って、あまりに都合の良い幻想を抱きすぎではないですか。このモトトカゲたちには、人間を乗せることを断る権利はあるのか否か…。
またスマホロトムと似たような話になりますが、モトトカゲの意思を最大限尊重したうえでモトトカゲを移動手段として使うなら、もはや移動手段としては使い物にならないのでは。
大事な予定があるのにモトトカゲは動いてくれない、移動してる途中で急に走るのをやめてしまう、なんか不機嫌で言うことを聞いてくれない、みたいなことは普通に起こりそう。そしてそれは大半のフツーの人にとっては、不便で使い物にならないイラつく状況になるでしょう。ないと困るモノが理不尽にも使えなくなったら、大半の人の怒りは、動いてくれないモトトカゲに向かいそうじゃない?
一定数存在する「使い物にならないモトトカゲ*24」を、人間たちは果たしてどうする(どうしてる)つもりなのか。
モトトカゲを”使える物”にするために、モトトカゲが人間の言うことを聞くようにするための工夫を人間たちは凝らすのではないでしょうか。例えばその労働を、モトトカゲが生活(食事や寝床等)を得るための対価にするとかどうでしょう。でもそうして生活を人質に労働を強いられるモトトカゲは、もしかして不幸なのでは…?
「有能であるという」評価は、現状、生命維持を人質に労働を強いられている人間にとっては、生存競争を有利に進めるためになるということで、喜ばしいこととして受け取るケースはあると思います。
ただ人格のある対象に対する態度としては、有能である限りは”評価する”でしかなく、またこの「評価する」は「尊重する」とは異なる対応でしょう。
人間にとって「有能であるという評価」が喜ばしいことになるケースがあるからといって、ポケモンにとっても「人間から必要とされることは喜ばしい」になるのは飛躍しすぎだと思います。なぜならポケモンは、人間にとって役に立たずとも存在する価値はあるし、もし「必要だと評価されないと生きていけない状況」にポケモンが置かれているのならば、そのポケモンの人格はもはや尊重されていないことの証左になるためです。
まとめると、ポケモンが道具でないのならば、「ポケモンが存在することの意味や意義」をアピールする必要はないはずです。「ポケモンが生活に欠かせないってことは、それだけ大事にされてるんだろうな」というのは、人間の都合を正当化するための根拠のない幻想です。
ポケモンにやらせている仕事は、すごい”かがくのちから”と技術力で代替しましょう。そして、「機械や道具を頼った方が断然便利だけど、オマエ(ポケモン)と共にいたいから、どれだけ(はたから見たら)不便で困ることがあっても一緒に旅をしような」という話をしてください。他の”ファン”がどう思ってるのかは知りませんが、少なくとも自分はこういうストーリーをめちゃくちゃ見たい。
ポケモン利用をネタにして面白がるのはミソジニストと同類
いずれ手のひら返しをされそうなのではっきり言っておきますが、2023年時点で、これまでここに書いたようなポケモンの(公式からの)扱いを問題視しているポケモン好きはほとんど存在しないです。マジでいないと思う。いたら教えてほしい。
超個人的な体感としては、女性差別やトランス差別に反対できても、種差別には反対できない――「種差別に反対している人」のことを応援してるとは言う(が種差別への加担を自身がやめるつもりはさらさらない)――が限界という感じ*25。
自分も昔は"そう"だったのでわかるんですが、「ポケモン世界にポケモンのお墓や死が描かれているのと同様、ポケモンが食用に殺されてるっぽい描写は、現実世界で動物が食用に殺されているのとリンクしていて、世界観の描写が深まる」くらいに考えている人もそれなりにいるのでは。
また、いわゆる"黒い任天堂”*26的なネタとして、”ブラックジョーク”や隠された真実(現実)、グロ要素として面白がっている層もかなりいるのだと思います。
ひとつめの問題に関しては、「ポケモンの生き物っぽさを、食用に殺されること(推定)で表す必要はない」ということに尽きると思います。「生き物っぽさ」≠「(現実の)動物と同じ扱い」でしょう。
ポケモンの生き物っぽさは、豊かな感情や生態、生活やその一生が描かれればいいわけで、そこに「人間の手で無慈悲に殺される」ことの必然性はないと思います。ポケモンの死は、単に道具が壊れるのとは違う、誰かを失う悲しみが伴うことに生き物らしさがあるのであって、"動物のように"食卓に並ぶことは"生き物らしさ"とは別の問題ではないでしょうか。
そして根深い問題だと思うのは、ネタにできないことをネタにして笑っている点です。まず「ネタにしていいことと、ネタにできない(してはいけない)ことがある」という前提は当然わかりますよね。
上記のようなポケモンの酷い扱いをネタにできる自称ポケモン好きは、「自分にとって従順で都合のいい限りにおいて対象を好きなだけで、好きな対象自身を尊重する気がさらさらない」という点において、自称女好きのミソジニスト男性と同類だと思います*27。
要はみんな、好きな対象(ポケモン/女性)の気持ちや置かれている状況には一切の関心がないよね、という話です。「現状の描写から推測するに、ポケモンはその意思を尊重されておらず、不当な扱いを受けているかもしれない」という問題提議に対して、「いや、今の描写でも問題ない、なぜなら……」でも「確かに引っ掛かるところはあるし私も考えてみよう」でもなく、「あーあーうるさい余計なことは言うな!せっかく楽しく笑っていたのに水を差すなんて酷い」という反応を大半の"ファン"がする様子が目に浮かびます。これはミソジニストにそっくり。
「ポケモンに対する愛し方はひとそれぞれ」で批判を無効化しようとする人がいっぱいいるんだろうな…。重要なのは、あなたがポケモンのことを、どの程度どう思っているかではなく、どんな言動をしたかどうかでしょ。「そんなつもりじゃないし」と言動の意図の説明をもって反論するのは悪手です。
ポケモンに「おいしそう」と言うのは笑えない"ジョーク"
小さな子供に「食べちゃいたいくらいかわいい~」みたいに言うし、「ポケモンのことをかわいいって思ってるだけだから大丈夫!神経質すぎ」みたいな言い訳をされそうですが、子供に食べちゃいたいとか言えるのは、本当に食べられることがまずないという前提があるからであって、本当に食べられている事実があるポケモンに対して言うのとはわけが違います。
例えば、「アルビノ狩り*28」のある地域の人に対して「食べちゃいたい――」とか言うのは冗談にならないでしょ、という話です。
つまり、本当に「食べられる(殺される)」かもしれない恐怖のもと生きている人たちに上記のセリフを吐くのは「笑えない」ように(アルビノ狩りは食用ではなく呪術的な意義とはいえ、殺される可能性がある状況には変わりない)、状況や背景によっては同じ言葉でもジョークになりえる場合となりえない場合があるわけで、ポケモンに対する「おいしそう」は後者でしょう。
ポケモンの場合、「ポケモンが食用に殺されることなんてまずない(殺す奴は極悪人扱い)」なら「おいしそう」がただの冗談として成立すると思います。ただ、現状が「ポケモンは食用に利用されている(確定)」で、また「殺処分されている可能性が高い*29」以上、「おいしそう」発言はまったく笑えないです。冗談じゃない。
割と公式がフューチャーすることも多いシャリタツも、見た目は可愛くて好きなのに、作品内外の"評価"が「おいしそう」ばかりで憂鬱な気持ちになります。こっちはポケモンが好きでポケモンを追っているんだが??なんでこんなポケモンが酷い目にあっているかもしれない要素を面白おかしく出してくるわけ?
ポケモン虐は個人の趣味でやって隠れてください
個人的な嗜好として「ポケモン虐が好き」なら自由だし、好きにすればいいと思います(内心の自由)。
自分もどちらかといえば、平和一辺倒な話より暗くて不幸な話の方が好きなので、不幸なポケモンの話はむしろ見たい派ではあります*30。
問題は「ポケ虐が虐待として扱われていない」ゆえに「公式やファンが不特定多数の目にするところで、当然受け売れられる”ネタ”として出してくる」点です。
二次創作などにおいて「NSFW」でワンクッション置いたうえでポケ虐をするならまあいいです*31。そういう"人を選ぶ"言動や表現を、"フツーの"ファンが目にする可能性のある場所でするのはダメでしょ、というのは一般的なマナーではないですか。
これはダメな例ですが、男男カップリングの話や表象をワンクッション無しで出すとキレてくる人とそれを「当然の反応だ」と擁護する人はめちゃくちゃいるでしょ*32。線引きの基準はどうあれ、「隠れるべきとされる表象(エログロ等)はちゃんと隠して(NSFW付けて)扱うべき」を誰もが従うべきルールとして周りに期待している人が圧倒的多数だし、これをマナーとして期待することは当然だと考えます。
また一般論として、「推しの不幸な姿は見たくない」というのはファンとして当然の感覚だということも、大多数が理解していると思います。であるならば、「ポケ虐」表現も、ファンがうっかり目にしないように隠れるべきです。そしてこれまで説明した通り、公式が描写している内容ながら、ポケモンを生活や食用に利用することそのものは、ポケモンの尊厳の軽視と不当な扱いであり、また描写から推察できる範囲でもポケモンが虐殺されている可能性が高く、これらを「ポケ虐」とみなすのも当然だと考えます。
要は、「酷いこととして描かれていないポケ虐は見たくない」のですコチラは。残虐な描写は自重しろ。描くなら悪いことして描け。
フツーにポケモンを楽しむうえで、ポケモンが不幸だったり苦しんでいることが察せられる描写は見たくないというのは、過激で神経質でワガママで”頭のおかしい”ファンの”お気持ち”クレームですか?「推しが死んで悲しむファン」ってあるあるだと思うんですが、ポケモンの死や苦痛を憂うのはおかしいことなの?
まあ、どれだけこっちが丁寧に理由と根拠を説明しても「公式がやることは絶対に正しい!文句があるなら離れろ!」の一点張りごり押しが正義で”勝てる”と主張する人とそれを暗に支持する人が大半なんでしょうね、と鬱な気持ちになりますね。
「公式のやることは絶対視するべし」という"思想"を"押し付け"ないでください。こちらは「公式のやることは(も)しっかり批判するべき」という"思想"の布教と説得を行っておりますのでそこんとこよろしく。
描かれる世界は想像しうる限りのユートピアか
提案ですが、「現状のポケモンの世界は、ポケモンとの関係は成熟も完成していない世界である」という前提にしたほうがいいんじゃないでしょうか。
ゲーフリが、「ポケモン世界において、ポケモンは物扱いされていない」という描写がまるでできていないだろうということは、これまで主張した通りです。
モブには「大半の人間はポケモンと平和に共生できてる」と言わせながら、出てくる描写やは直球ポケモン道具扱いのオンパレード。前提に一致した描写ができていないのは、単に世界観描写がヘタクソだし終わってるでしょう。
「ポケモンの世界は平和な世界」を描写できないなら、「ポケモンの世界は平和ではない(平和な世界を目指して試行錯誤をしている)」ことにした方がいいと思います。
「ポケモンと人間は昔から共に暮らしているが、どれだけ長く過ごしていても技術が発達しても、他者との関係性の正解はないため問題は起こり続けている。それでもお互いが幸せになれるように、努力と足掻きをし続けるしかない」みたいな話をモブに言わせたらどうっすか?こっちのほうが"現実的"じゃない?
これまでは、ポケモンの能力を人間社会を豊かにするために利用してきた。だが、ポケモンと真の意味で対等な関係性を築くということは、その能力の有無や内容に関わらず、その存在を肯定できるということであり、その能力を生かすことは重要ではない。ポケモンは、ただ隣にいてくれるだけで、それは素晴らしい友であり、隣にいなくとも尊重するべき他者である。というお話にはしていただけないでしょうか…?嫌?そんな内容見たくない?…そうですか……。
ちなみに、背景に社会構造上の不正義(人間以外の人格への不当な扱い)がある以上、セクハラの問題がそうであるように、いずれポケモンの物扱いについて問題視する人が増えるのは時代の流れだろうと予測しています。
なので、外部(普段ポケモンに関心を示さない群)からごちゃごちゃ言われる前に、内部(公式やファン)で話し合ってよりよい描写を議論できたらいいよねと思います。誰かやって。
そのほか書ききれないこと
いい加減「ゲームの感想文」から話がそれるので、あとちょっと言い足りないことと想定できる反論は下記に簡単に記しておきます。
まず「ポケモンは動物じゃないのだから、現実の動物に対する扱いと同様でなくともよい」問題。こちとら別に、ポケモンが現実の動物と同様の問題を抱えているとは思ってないし、現実の動物相手にはできないことをポケモンで叶える空想ができるところも、ポケモンの魅力の一つだと考えています。
ポケモンの背中に乗って空を飛ぶのとか夢がありますし。こういうのは「ポケモン利用」とは別に正当化できると思います。
あと、ポケモンバトルはどうなんだ問題。これについては保留で。ただし、ポケモンバトルの扱いがどうあれ、今回取り上げたポケモン利用に関する問題提議は可能であり、これらは個別に議論されるべきだと考えます。
d_ストーリーはよかった
ジム巡りについて(チャンピオンロード)
ポケモンシリーズおなじみのジム巡り、どんなジムリやタイプやポケモンがいるのかなぁと思っていたら、まずライバルポジションのネモがおもしれーキャラでしたね。
チャンピオンといえば、その地方の一番強いトレーナー一人を指す言葉でしたが、今作のチャンピオンは「チャンピオンランク」という扱いで、何人がチャンピオンランクになっても問題なさそうなのが、なんかゆるいなぁという印象を受けました。
メインロムは慎重に進める派なので、ジム戦はどこも余裕をもって勝てたと思います。難易度はそこまで高くない感じ。
テラスタルの仕様上仕方ないとは思いますが、ジムリの切り札が専門タイプとは異なるとエースを張ってるポケモンに見えないのはちょっと残念ポイントかな…。一応新ポケモンも手持ちにいるのでまあよし。
ひたすらにバトルバトル!というシンプルな展開でしたが、主人公が強くなるたびにネモが嬉しそうにしてくれたのがよかったです。
ネモがずっと待ってたという最高の勝負、主人公と出会う前からずっと待ち望んでいたんだろうなぁと思うと感慨深いですね。他2ルートがシリアス目な分、明るさが印象的で、そのバランスもよかったなと思いました。
スパイス探しについて(レジェンドルート)
スパイス探しって何??過去に似たような事例がなかったので一番謎なルートだと思っていましたが、これが一番メインのストーリー軸だったようです。
まずマフィティフがかわいい。最後あんなに元気になるとは思わなかったよ…。ポケモン世界のポケモンの病気やケガについて、あまり詳しく言及されないので、マフィティフがどのような状態だったのか想定しにくいんですが、ポケモンの「体調不良」について、今後設定などの掘り下げがされることは果たしてあるのだろうか…というのが気になりました。
ポケセンでも直せない大怪我とは…?ポケセンでは怪我も治療してる…?てかポケモンバトルでポケモンって毎回怪我してる…?マフィティフは、特殊な怪我を負ってしまったのか、それとも運悪く状態のかなり悪い怪我だったのか…。予測するには材料が少ないですね。
ただのライバルポジションだと思っていたペパーが伝説のポケモン(ミライドン)と過去に関りがあったことにもびっくりしました。
「伝説のポケモン」だからといって、完全に浮世離れした存在とは限らず、個々の事情によっては人間と親密な関わり合いを持つこともある例が増えましたね。
激しいバトルで実力を示して相互理解を深める、というのではなく、個々の繊細なやりとりによる交流や関係性のあり方のひとつが示されたのも良いと思います。
スター団について(スターダスト★ストリート)
敵ポジションとして恒例の「○○団」ですが、今回も悪い人たちではないパターンでしたね。
学校が舞台ということもあり、いじめが主題にありましたが、フィクションのいじめ描写ってなんか、どうなの…と思う部分がるんですがしょうがないのかな…。
スター団の行動により学校にはいじめがないそうですが、いやそんなことある?いじめは個人的な問題ではなく構造上の問題を含むので(いじめをしょうがないものとしてスルーする傍観者がいるなど)、一旦いじめっこを排除したところで別の誰かがいじめっこになるだろうし、誰がいじめ加害者で傍観者なのかも明確に線引きできないと思いますが…。
あとスター団幹部の人たちは何かしら得意なことがあるせいか、こんなに能力がある人をいじめるなんて…という流れが多いのもどうかと思いました。
そいつが無能だろうとクズだろうと、いじめたり暴力を振るったりしてはいけない、という前提が共有されていないからこそいじめが発生するわけで、そこの意識改革が進まない限りいじめは発生し続けると思いますが…。
フィクションなのである程度単純化している部分もあると思いますが、現実にもいじめは存在している以上、いじめを取り上げる際にはそのメッセージ性が問われます。スター団はその努力や才能も有り、いじめに立ち向かっていじめっこに勝ちますが、これをいい話として終わらせると、自己責任論的な方向での称賛になる懸念があります。
ただ、いじめが発端にあり、その被害者で構成されたスター団が学校で怪しいやつらだと思われていたのは、暴力に反対すると反対している側の態度に対してのみ異様に厳しくなるというあるあるでちょっとわかるなと思いました。
作中には出てきてないと思いますが、「いじめは悪いことだけどスター団のやり方も問題があると思う」「いじめられてたからってやっていいことと悪いことがある」「徒党を組んでいじめたやつに喧嘩を売るのもいじめみたい」「スター団作るとかじゃなくてもっと別のやり方があったんじゃない?」みたいなことを言われてそう。
現実世界でも頻繁に見るやつですね。例えば、環境保護活動家が年に何百人殺されて*33もスルーするけど、環境保護活動家がちょっと物損する時だけ環境保護活動家に言及する人たち、パルデア地方に住んでたら間違いなく、いじめ問題はスルーして、スター団が学校の備品を持ち出したことをとかの話でスター団を永遠に非難してそう。
また、カシオペア=マジボス=ボタンというのは、薄々察することのできる内容でしたね。一見おとなしそうな印象のボタンが、スター団のボスという人を率いるリーダーだったという意外性は、ボタンがテラスタルを使う時のセリフ「なりたい自分に変身しろ!」で腑に落ちました。このセリフ好きです。
元々のタイプとはまったく異なるかつ好きなタイプをテラスタイプにできる可能性があるという設定が、元々の性格や話し方とは異なる存在(マジボスやカシオペア)としての振る舞いをすることと被せてるんですね。
なりたい自分(タイプ)に変身(テラスタル)できるというのが、いじめられていた皆の勇気や希望の体現だったという感じかな。
ただ、変わりたいと思うきっかけはいじめ問題が発端ということで、「能動的な変身希望ではない」ということについての言及はほしかったですね。自主的に変わることに興味があり変身するのと、変身しなくてもいいのに変身せざるを得なかったのは違いますからね。
あとクラベル校長がこのルートに関わるとは思いませんでした。そもそも校長がストーリーに大きくかかわるとも思ってませんでした。ボタンがラスボスなのはネタバレだから、代わりに物語を進行する役でもあったのかな…。
ザ・ホームウェイについて
発売前は明かされていなかった第4のストーリー。それぞれのルートとどのようにつながるんだろうと思ったら、レジェンドルートの続きをベースに、ほか2ルートのメインキャラが合流する流れでした。
まずエリアゼロの雰囲気やキラキラ感やBGMによる特殊な空間であることの明示がよかったですね。ただマップがないのは不便です…。
これまでの3つのルートで様々な関わり合いをした3人(ネモ・ペパー・ボタン)が主人公を介して交流を深めていく会話も面白かったです。主人公がしゃべらない分いろいろ喋ってくれる…。
今回のラスボスは「博士」個人でしたね。本物ではなくAIですが。
序盤から怪しい様子はあったし、これまでだと博士が担うことが多かった図鑑評価をジニアが行っていたりと不穏な感じはありましたが、本物の博士は亡くなっていてAIが博士として登場していたのは素直に驚きました。
個人的に気になるのは、タイムマシンで未来のポケモンを連れてくることに関する倫理的な問題はどうなっているのか、ですね。未来のポケモンを連れてくることの問題点として、フトゥーAIは現代の生態系が壊れることを懸念していましたが、問題はそれだけじゃないですよね?
未来のポケモンたちにも、本来の時代での暮らしや仲間がいたはずで、そこから”強制的に*34”引き離され、全く知らない土地に連れてこられるのは、未来のポケモンたちへの侵害だという視点はないんでしょうか。
フトゥーは未来のポケモンと今のポケモンが仲良く生きることを夢見ていたって、一方的に未来のポケモンを連れてきたうえで言ってるならかなりヤバいですよね…。すでに今のポケモンだけでそれなりにうまく暮らしているのに、あえてかき乱すようなことをしたうえで仲良くしてほしいって…。
ただエンディング後も残る謎として、大昔に書かれた本である「バイオレットブック」に未来のポケモンらしき記述があることから、フトゥーの作ったタイムマシンとは無関係に未来のポケモンがエリアゼロにいた可能性があるので、未来のポケモンが昔からいて(?)、その関係性を模索するなかで、仲良く生きるという目標を打ち立てたとして考えれば擁護できるかな…?
ただやっぱり、フトゥーも校長も、未来のポケモンによる現代のポケモンへの影響は心配する一方で、未来のポケモンたち自身に関する不幸について心配する様子がないのはどうなの…。未来のポケモンのひとりであるミライドンは、あんなに感情豊かで魅力的に描いたのに、それと同じく感情がある(と思われる)「未来のポケモンたちの気持ち」に思うところはないんですか…?
身内の被る(可能性のある)問題にしか関心がないって問題のある態度だと思うんですが、その辺りに関する批判的な展開がないのが不服です…。
最後の戦い、楽園の守護竜ミライドン戦において、ゲームのシステムと連動した演出があったのはグッときました。
戦いに参加する役割ではなく、主人公を乗せて移動する立場ではあっても他の手持ちポケモンと同格の仲間として旅を共にしてきた事実が、このポケモン選択画面の7番目の存在として意味を成すことになろうとは。
ガチ目に戦うバトルはフトゥーAI戦で済ませ、最後だけある程度決まりきった流れのバトルにすることで、ゲーム性のバランスもとれていたと思います。
そしてその最後の戦いにおいて、ミライドン自身が主人公たちを背に勇気を出すことで、バトルフォルムになったところもよかった。謎の絆パワーでパワーアップとかじゃなく、ミライドン本人の決意が感じられたことと、トラウマによって蓋をしていたフォルムに再び変わることができるようになる、という地に足のついたミライドンの見せ場なのがよかったです。
フトゥーAIの言動を見るに、AIにはオリジナルとは異なる人格があるように思われるので、このAIの存在も倫理的な問題がありそう…。まあフトゥー本人は既に亡くなっていて、実際にどのような考えや言動をしていたのかは推測するほかないわけですが、現時点ではかなりヤバいやつだという印象です…。果たして追加コンテンツのストーリーで、博士についての掘り下げなどは来るのか…?
e_人間キャラについてもろもろ
主人公キャラメイク
主人公をキャラメイクできるのは前と変わりませんが、その内容はこれまでと比較してよくなっているとは思います。
髪型や服装のバリエーションの男女の垣根がなくなったのは前進ですね。主人公の顔の設定(顔のパーツの形状や色)を後から変えられるのもイイね。ただこれで満足してもらっちゃあ困ります。この程度で「ポケモンはジェンダーにも配慮してます!」のつもりになるなよ…。場合によっては"この程度"の工夫でやってる感を出して終わりにするアリバイ作りになる問題もあるぞ…。
男女で服や髪型の選択肢を絞るのが批判される理由は、それが「人間はすべて男女のどちらかに分類できる」という誤った前提の再生産になるためというのがあると思います。よって目指すべきところは、男女以外のアイデンティティや、どの性別にも属さない生き方を当たり前に描き、存在させることかと。
やーっと性別の垣根を取り払ったのか!と思い、コイツ(主人公)は今回ノンバイナリーだぜ!という気持ちでプレイし始めたら、「お姉ちゃん」みたいな呼び方をされてとてもショックでした…(プレイヤーである自分自身のアイデンティティはシスジェンダーですが、主人公は別人格としてプレイする派)。
一番最初の主人公の見た目選びの文言を「あなたのイメージを選んでください」にしたところで、実質的に性別(男or女)を選ばされているんだから、「あなたは おとこのこ?それとも おんなのこ?」と聞いていた時代と、ほぼ何も変わってないのでは??
じゃあ具体的にどうすればいいのかについては、色々と意見があって、これが正解というモノはすぐには出せないでしょうが、「現状のやり方にはまだまだ問題がある」という認識くらいは持っていてほしいところです…。
英語なら代名詞(she/herみたいな)も選ばせるみたいなことができそうですが、日本語だとそこまで代名詞は使わないし、代名詞を選ぶだけでは網羅できない部分もあると思うし、現在進行形で考えないといけない問題ですね…。誰か詳しく勉強してる人たちは頑張ってください(丸投げ)。
メインキャラ達について
印象に残る、魅力的なキャラが多くいてよかったと思います。
メインの3人(ネモ・ペパー・ボタン)は特に主人公と関りが深いし好きです。みんなちゃんと人格があり、生きているという感じがする。
一部のモブは怪しかったですが、違和感のある女言葉もあまりなかったのもよかった。現代的で一般的な話し方だと親近感がわきますね。
気になったのは、「みずタイプ使いの料理人」って既に『XY』のズミがいるのにハイダイが出てきて、そういう被りはOKなんだ…と驚きました。今後も要素が似たキャラが増えたりするのかな?
ボタン・グルーシャ・チリといった中性的な見た目のキャラがいますが、これは正直「マイノリティなSOGIを持つ人へ配慮してますの"ポーズ"」かな?という印象です。主人公キャラメイクと同じ、アリバイ作り。
「中性的な容姿のキャラ」なんて昔からいたし。キャラデザの工夫で今後必要なのは、例えば露出度の偏り*35や、美醜の偏り*36を正すことじゃないでしょうか。
肌の色のバリエーションは、結構前から意識してバランスを取っているようですが、ほかにも意識できる要素はいっぱい残ってますよ。
またこれも問題だと思うこととして残しておきますが、「いろんな容姿の女性/男性がいてもいいよネ!」という一見よさげな態度が、ノンバイナリーやトランスなどの存在の消去に加担している点です。
この考えは「この世には、男か女の2種類の人間しかいない」という誤った前提を再生産し、今あるシスノーマティビティの強化につながっていると思います。シス至上主義は滅びろ。
ゲーフリが出すべきなのは、「一見女性(男性)に見える男性(女性)」や「ぱっと見で性別の判断がつけられない」キャラではなく、「本人のアイデンティティがシスジェンダーではないキャラ」でしょう。なんで今のところ一人もいないんですか??一応英語版も軽く1周したけど、they/themのキャラはいなかったよ…(正体不明時期のカシオペアはthey/themだった気がするがこれはアイデンティティ由来でないのでノーカン)。
現実に、男女二元論に当てはまらないアイデンティティを持つ人は存在するのに、わざわざそういう人たちを排除した、シスジェンダーに偏った登場人物の設定は、かなり問題のある"思想"の現れでしょう。
そして何より、ポケモンをプレイする人達の、特に子供たちの中にも、男女に振り分けられるアイデンティティにしっくりこない人が確実にいるわけです。子供の時に、自分と同じような属性のキャラに出会えるのと出会えないのでは、この子の自己肯定感に大きくかかわってくるケースも多くあるでしょう。
大人のオタクの癖や萌え以前に、そのようなキッズのリプレゼンテーションに向き合うことこそが、ポケモンのもつチカラ(影響力)を利用した、子供たちのためにポケモンができることのではないでしょうか。
一応モブ学生の年齢幅が広いのはいいと思います。どんな年齢の人でも、学びたいと思ったら学べる世界であるべきだと思うので。なので30代や40代で入学した人の話とか掘り下げとかあってほしかったかな。やっぱ街中のモブのセリフ少なすぎでは?世界観構築が足りなすぎる。
あと人間描写で足りないなぁと思うのは、キャラが健常者に偏っているところですね。車いすのキャラとかまだいないですよね?ポケモンの世界の技術力はすげーので、粗い道やデコボコもなんのそののハイパー車いすとか開発できそうじゃない?
「ポケモンを遊ぶ可能性のある人として想定される人間」の偏りを正す努力は常にし続けるべきだと思うし、ゲーフリにはそれがまだ不足していると思います。作劇上の必然性がある場合を除いて、実存する人間(の属性)――特に周縁化させられている存在――は積極的に描写していく必要があると思います。
※断っておきますが、これはキャラデザの好みの問題ではなく、ゲーフリの仕事に対する批判です。あるキャラや表現が嫌いだから嫌みたいな話はしてない。
恋愛描写自体が少ないのはよい
ポケモンは、恋愛描写がかなり少ないのはとてもよいです。こっちは恋愛ゲームではなくRPGを遊んでいるので、ジャンルに沿ったゲーム内容なのは大事。恋愛モノが見たいと思ったら、自主的にアクセスして勝手に見ますのでお気遣いなく!
良いのに、ほぼロマンス要素がないのに、だからこそノルマみたいに捻じ込まれるヘテロ描写がノイズになっていて残念なんですが、「すべてのゲームに異性愛描写を入れなければならない」という法律でもあるんですか??恋愛描写を入れないと死ぬの??
ここまで恋愛描写を排除できたなら、あと一歩、完全になくせばいいのに、それができないのは外圧か何かでもある??百歩譲って異性愛描写をちょろっと入れるなら、同じように同性愛描写もちょろっと入れるくらいしないと、ただの"腐った"異性愛中心主義プロパガンダゲームに成り下がるだけですよ。
具体的な描写として覚えてるのは、「彼女とピクニックに来た」というモブ男(見た目からの推定)とセイジの「ワイフ」発言とかありましたね。
モブのセリフは重要性がないので他のセリフに置き換えても問題ないし、セイジの「ワイフ」は「ハズバンド」や「パートナー」等にしても問題ないし、謎に異性愛主義を押し付けられただけでいらない描写でした…。
個人的な希望は「ロマンス要素ゼロ」なんですが、リプレゼンテーションのことを考えると、女女カップルや男男カップルのひとつやふたつ、いい加減出せや!くらいには思ってます。
「"腐"は見たくない」は「一般人のフツーの感覚」ではなく立派な同性愛嫌悪で、理不尽なクレームです。公式にはぜひ、こういう差別主義者は無視して正面から同性愛を描写して、マイノリティキッズの希望の星としてのトップになれ。
バックラッシュが激しかろうと、ホモフォビアがごちゃごちゃ言おうと、セクマイ描写が増えて広く目にするようになるのは時代の流れであり、いずれ訪れる未来です。時期が早いか遅いかでしかないので、できるだけ早くよろしくな。
あと言っておくと、同性愛描写が必要なのは、そういうオタクや"性癖"の人のためではないですよ。同性愛(者/描写)は、誰かの趣味・好みである以前に、実在する人間であり、こっちはその実存の話だけしてます。創作とかは、エロもカプも、ワンクッションやゾーニングのある場所でならお好きにどうぞ。
もう一つ言っておくと、「恋愛・性愛は、食事や睡眠と並ぶ自然な欲求」というのは誤りです。恋愛的/性的惹かれをほとんど/まったく経験しない人間はたくさんいます。要は、(異)性愛は一部の人間の趣味みたいなモンということ。オマエの"趣味"を、"一般的"な創作物にしつこく押し付けるのは止めろくださいませ。正直めちゃくちゃウザい。
地味にクィアベイティングっぽい描写が見られなかったのは、いいこととして受け止めていいのか…?それとも「匂わせ」の段階を踏まないとセクマイ描写を行うのは難しかったりする…?
まとめると、同性愛をはじめとするセクマイ描写によって気持ちが救われるキッズを救うことが、まず大事なことだと思います。自分自身はもう大人だし、傷つき慣れてるのでスルー出来ますが、今のキッズたちの受ける傷は少なくあってほしい。
ポケモンの今後の描写によっては、より多くの人に肯定的なメッセージを送って励まして救うことができる力があると信じてるし、それが実現することを願っています。
f_バトル関連
ポケモンは対戦ゲームとしても有名な状態が長らく続いてますね。それにしても厳選や育成は随分と楽になったもんです…。ただ自分は現状レートに潜ってないので、その辺りについては詳しく触れません。
新要素テラスタル
新作を出すたびに登場するバトルの新要素枠の「テラスタル」。毎回新しいギミック考えるの大変そうだなぁと感心します。
テラスタルの好きなところは、すべてのポケモンが横並びなところ…でした。これは追加コンテンツにより変わってしまいそうで残念…。過去の「ダイマックス」では、一部のポケモンだけができる「キョダイマックス」がありましたが、テラスタルにはそのような「特殊枠」がないのがよかったのに…。
ちなみに「メガシンカ」や「Z技」のように、使うのに道具がいらないのもよい点だと思います。ストーリー中に使いやすいのは大事ですね。ただ自分の場合は、テラスタルで火力を上げなくとも勝てる場面ばかりで頼りませんでしたが…。
テラスタルってまあゲームシステムのひとつでしょと思っていたら、思ったよりストーリーの根幹に関わっててびっくり。エリアゼロの観測ユニットにある記述や、エリアゼロの底に点在する結晶など、テラスタルの仕組みについての裏が思いのほか設定されていたなという印象です。
追加コンテンツのPVを見る感じ、特殊なテラスタルが存在するようですが、テラスタルや結晶体についてもう一段なにか明かされる可能性とかもあるのかな?テラパゴスがメインなのは後編だし、テラスタルの謎は「後編・藍の円盤」で明かされる展開が多くなりそう。
テラレイドバトル
『剣盾』の「マックスレイドバトル」ポジション的な?「テラレイドバトル」。ベースとなる仕組みはかなり似ていますね。
マックスレイドバトルの時は、味方のNPCの行動にイライラが募りましたが、テラレイドバトルはその仕組みも相まって、味方へのイライラは溜まりにくくなりました。その代わりと言ってはなんですが、ダメなところもめちゃくちゃ増えた。
まずマップ上に現れるテラレイドバトルのアイコンですが、何でマップ上でわかる情報がよりによって「ポケモンのタイプ」なの?それを教えられても、ほとんど何の参考にもならなくない?レイドに出てくるポケモンの多くは本来のタイプと異なるタイプにテラスタルするので、なんのポケモンかの推察にも使えないし。
情報を出すなら星の数の方がよっぽどよかったでしょ。ほとんど役に立たない「タイプ」の情報を出す意味とは…?
ポケモンバトルはターン制なのに、レイドは制限時間制ってどういう感じになるんだろうなと思っていたら、そもそも形になってなかったですね。行動選択する時の挙動がおかしいのもそうですが、いったいどんなゲームにしたかったのかがわからない。完成形がイメージできない。ほんとに何がしたかったのかがマジでわからない。
エンディング後にできる(やる)ことのひとつに、レイドをこなして道具やお金を稼ぐことがあると思いますが、このレイドが楽しくないって結構致命的な問題じゃないですか。
ゲーフリはテラレイドバトルをどんなバトルにしたかったの??挙動の不安定さはこの先も直ることはなさそうですが、いつか再び制限時間バトルを実装リベンジとかするのかな。
どんどん充実する育成サポート環境
ポケモンの育成がどんどん楽になる…!大半のことがお金で解決するの、あまりに大胆というか大雑把で笑えてきますね。「ぎんのおうかん」まで買えるようになるとは思いませんでした。古参老人なので未だに、タマゴを孵して3Vで妥協したり乱数調整してた時代を引きずってます…。
まあおかげで「最強の○○」みたいなイベントレイドも、急いでポケモンを用意してすぐに対応できるので助かってます。
ただもうかなり、隠しステータス(いわゆる3値)は有名になってますが、公式が詳しく解説することはなく、あくまで知りたい人だけ攻略サイトを見てね、という対応は今後も変わらずなのかな。具体的な種族値とかを公式が掲載しだすとかはこの先もなさそうな印象…。
バトル施設がない
「バトルタワー」や「バトルフロンティア」にあたるバトル施設がパルデア地方にはないですね。作る時間がなかったとか??
これまでバトル向けグッズは「バトルポイント(BP)」で交換できるケースが多かったのが、全部一般ショップの品ぞろえに吸収されました。これも育成が楽になったっちゃ楽になったところではあります。エンディング後にまたゼロからポイントを貯めるのも大変ですからね。
どうも、追加コンテンツ「藍の円盤」の「ブルーベリー学園」がバトル施設ポジションになりそう…?仮にレベル50合わせの施設が復活するとして、遊べるゲームはバトルタワールールだけっぽいかなという印象です。
「バトルフロンティア」のような、様々な特殊ルールで遊べる施設って、今後もう作らないのかな…?別にいいんですが…。またあってもいいよねとも思います。
g_バグが多い
また、結局、『BDSP』と同じ話をすることになるとは
『BDSP』と同じ現象が、ゲーフリが作るポケモンで訪れるとは、マジで最悪の展開です。どうみても開発時間が足りていない―未完成のゲームを発売するな。『BDSP』の感想文とダブる内容があるかもですがご容赦ください。
「本当に未完成かどうかはわからない。公式が未完成と言ってないし」みたいなアクロバティックな擁護はナシで。現実に出されたモノの出来を客観的に見て、制作時間が足りていないのは明らかでしょう。
バトル中の挙動がおかしかったりボールが地面に埋まったりテラレイドバトルの挙動がおかしかったり、キリがないほどに問題だらけです。これが、ごくまれに運悪く起こる不具合だったらある程度はしょうがないしそれなりに許容できますが、明らかに発生数が多すぎる。
この不具合に対するコメントなんかはもう、実質的な謝罪文ですよね。
『ポケモン スカーレット・バイオレット』各種不具合について、「これからも改善を続けていく」と異例のコメント | インサイド 【魚拓】
後から謝るくらいなら、最初から完成したゲームを出してくれ。発売延期なんて、ゲームではよくあることでしょ(ポケモンはメディアミックスが強固なので、足並みをそろえるために納期を守るプレッシャーが強いことは承知してます)。
「完成品を売れ」ってなにも”意識高い””崇高な”要求ではないですよね??
飲食店で例えるなら、「レストランで出てくる料理にちゃんと火が通ってることを期待するのは、レストランで出される料理は完成品であるべき、という価値観の押し付けだ」とか言っちゃう??
普段煮物を食べない人や食事や味覚に鈍感な人は、生煮えの野菜を口にしても「そういう料理なのかな」で文句がないかもしれませんが、そういう受け取り方の人が一定する存在するとしても、客観的に「生煮えの料理を出すのはレストランとして間違ってる」と言うことはできるし、「私は生煮えだとしても美味しいと思った!」と擁護するのは逆にレストランがクオリティを反省する機会を奪って、店の評判を落とす方向に行きかねないと思うんですが、この例えでわかるかな…?
要は、ポケモンのためを思うなら、ポケモンが末永く続くことを願うなら、ポケモンが向き合うべき問題から目をそらさず、問題点に気付いた人はそれを指摘しつつ、ポケモンがよりよくなっていけるようにしたいね、と思うわけです…。
「ポケモンが悪く言われるのを見たくない」→「ポケモンを悪く言う人の口を塞ごう!*37」になる感想が『BDSP』の時もありましたが、こういうのマジでよくないと思いますよ。
やっちゃダメなのは「誹謗中傷」でしょ。批判が苦手な人が多いのはわかりますが「批判的思考」は大事だし、問題を指摘したり不満を言ったりする人を「めんどくさいヤツら」「楽しさに水を差すメイワク者」扱いする"批判"こそが特大迷惑だし、公式を殺す行為だと自分は思います。
むしろ、ポケモンをオワコンにしたい人たちは、積極的にポケモンのやることなすことすべてを全肯定しまくればいいんじゃないでしょうか!「不具合を修正してちゃんとくれるとかやっぱ神!えらい!」「サンドイッチの挙動がおかしくて笑った!オモロい!」「突然ゲームが進行不能になる可能性があるとか、そういうホラーみたいでハラハラして楽しい!」ほらどうぞ。
グラフィックとパフォーマンスの問題解決も課題
デバッグが足りてない問題とは別に、グラフィックやパフォーマンスの課題が残っている件もありますが、これはどう受け止めたらいいのかちょっと迷ってます。
キャラの動きがカクカクしてるとか、ボックスや図鑑のアイコン表示が遅いとか、フィールド上のグラフィック表示が遅いとか…。時間さえかければ改善する余地があったのか、それともゲーフリの技術の限界なのか…。「オープンワールドのゲーム」自体はすでにたくさんリリースされているので、それらを参考にすればいいのでは?と思うのはゲーム制作素人の考えですかね…?
なんかやっぱ同じことを言いますが、無理して3Dやオープンワールドにこだわらないで、昔みたいにドット絵でゲーム作った方がいいんじゃない?って思っちゃいます。自分がドット絵の方が好きという私情もありますが。
ポケモンとは別の作品の話の話ですが、「1年かけてさらにブラッシュアップ」したという『ゼルダ』の話*38がうらやましい……。
ゲーフリの人はクリエイターとして、『SV』の出来に満足してるの?あの内容でリリースするの、恥ずかしくなかった?ぶっちゃけ共感性羞恥心を感じる…。
実質未完成のゲームを6500円とかで売って、本来なら発売までに終わらせるべきバグ修正を発売後に行うってある意味詐欺では?大半のユーザーは、決してゲームのデバッグがしたくてゲーム買ったんじゃねぇと思うんですが??
こんなんでも売り上げはなぜかある*39ので、そりゃぁ公式はなめ腐った態度を続けるよなぁと思います。
このままポケモンがグズグズと評判を下げていって、その間にほかに面白くて出来のいいゲームが台頭して、いずれポケモンが見向きもされなくなるのは見ていられないです…。公式が何をしても「公式様いつもありがとう!」しか言わない人が残ったところでどうしようもないでしょ…。
定期的なリリースよりクオリティ順守を望みます
中長期的なことを考えると、リリースのペースを落として、クオリティを上げることに専念した方がいいと思う派ですが、公式にそのつもりはなさそうで悲しい…。
こうした背景を踏まえて、ComicBook.comは宇都宮氏に「新作の『ポケモン』のリリースに関しては、ポケモンブランドとして守らなければいけない特定のスケジュールがあるのか」と尋ねたそうだ。すると宇都宮氏は通訳を介して、「過去事例を踏まえると、これまで(『ポケモン』新作ゲームは)同じような周期でリリースしていた点で、コンスタントなリリースでした」とコメント。続いて「お客様に常に新しい体験をしてもらうために、そうしたペースで製品を出してきた」と語る。そして「こうしたやり方は続けます」とコメント。一方で「開発環境が変化していることを踏まえ、こうしたやり方を続ける上で、高品質な製品を生み出すためにどうすればいいかという対話が多く出てきています」と語った。
出典:『ポケモン』新作ゲーム、リリースペースは変えずにクオリティ向上を検討。株ポケ上層部が海外メディアに回答 - AUTOMATON(閲覧2023年8月14日JST)https://automaton-media.com/articles/newsjp/20230814-259622/ 【魚拓】
定期的に頻繁に、新しいゲームを出すことに大きなメリットがあることはコチラも十分承知しています。特に昨今は流行り廃りのサイクルが早いし、常に何か話題を提供し続けていくために、新しいインパクトのある何かを出し続けたいのは当然だと思います。
ただそのためにゲームのクオリティを下げるのは、”クリエイターとして”ダメじゃないですか??ゲーフリがゲームを制作するのは、話題とお金を生むためだったんですか??
これはいろいろな意見があって、どれが絶対に正しいというわけではありませんが、少なくとも自分は絶対、発売まで時間をかけていいからクオリティを重視してほしい派です。それができる力はポケモンにはあるだろうし、そうすべきだと思う根拠もあります。
まず、新作が出るペースは緩やかながら、人気や話題性をある程度保っているゲームはいろいろあるでしょ。例えば『どうぶつの森』シリーズは、2012年に『とび森』が出た後2023年に『あつ森』が出るまで、8年ほど間があいていますが、『あつ森』はかなり話題になっていました。
そして、ポケモンにはゲームとは別軸に、強いサブコンテンツが育ってるじゃないですか。もっとこっちを利用しませんか。
ゲーム(メイン)一辺倒でない強みを信じることはできないか
ポケモンはほかのゲームよりも関連コンテンツが充実しているので、メインシリーズが発売しない期間も定期的に話題や情報やコンテンツを提供し続けることができるのは、ほかの大半の作品にはない大きな強みだと思います。
「ゲーム(メイン)は当然売れる」「スピンオフゲームも種類豊富で良作もある」「TVアニメは通年放送でずっと続いている(しかもゴールデンタイムでの放送)」「カードも長い歴史とそれなりの規模で続いている」「漫画も長編・単発共にあり数も多い」「オリジナルグッズは頻繁に登場し、実店舗の売り上げもよい」などなど、ゲーム本編以外のコンテンツの存在感や自立度の高さはピカイチでしょ。
いい意味で「原作の力が弱い」ことを生かして、お互いに話題性を補いあう関係性を大切にすることを、もっと模索するのはどうでしょうか。
例えば、新作メインシリーズを出すまでの間、ポケモンの話題の提供はほかのコンテンツに頑張ってもらうことにしましょう。新作で出るポケモンやキャラを先行登場という形で提供して焦らすのとかいいよね(実際過去にも新作キャラの先行登場サービスはやってたし)。
無理して新作!最新情報!で人寄せしようとしないで、新作の情報はもっとゆっくりと小出しで、新作を待つ間はほかのコンテンツでポケモンを楽しんでもらって、その間に時間をかけて丁寧にゲームを制作してください。
定期的に世間で話題になった方がいいのはマーケティング戦略等であるんだろうなというのはわかりますが、ポケモンはブランドとしてかなり確立しているんだし、ちょっとゲームの新作発売まで時間が開いたくらいじゃ顧客が大幅に減ることはないと思いますが、楽観的過ぎですか?
むしろ、クオリティの低いゲームを乱発した方が、"まともな"客は離れる一方だと思いますが…。昨今のようなファンを舐めた態度を取り続けてもなお残るのは、「公式を全肯定する人だけでポケモンファンが構成されたらいいのに」という排他的な人間だけでしょ。
そもそもポケモンは、ポケモンメインで推している人より「メインの推し作品はほかにあるけどポケモンも普通に好きでゲームも出たら買ってみるかな。この前かわいいデザインのグッズを見かけたから買っちゃった。好きなポケモンは○○(ちょいマイナーより)です。」みたいなライトユーザーに支えられてるところがあるでしょ。この辺りの層は、「時々出る面白ネタ系グッズ/企画」あたりで意識を繋ぎとめておきつつ、完全新作発売時に、発売する事実が周知されれば十分だろうし、新作発売までの期間が長いことで不平不満を言うこともあまりないだろうと思います。
あとポケモンは、特別「ポケモンファン」を公言していなくても気軽に話題に出しやすいのも強いですよね。公式が何もしなくとも、勝手にポケモンが話題になる感じ。著名な人が何かポケモン関連の言動をすることの影響力の恩恵もかなり受けてる気がする。
人間キャラと違って、「見た目しか知らなくても気軽にポケモンに言及したりグッズを買ったりすること」への抵抗が少ないのもありそう。作品もキャラもそんなに知らないけど見た目で興味をもって写真をSNSにアップする、を人間キャラでやる人はあまりいないと思うし。
要は、必死こいて公式が頑張らなくても、"世間"でポケモンが話題になったり、ポケモンを目にする機会は創出されやすい環境が整っているので、今のペースややり方で無理に話題を作ろうとせず、既に相当数いるファン(ライトヘビー問わず)の活動や行動に身をゆだねてもいいのでは。
あと思うに、「出来の良い最高のゲームをじっくり何年も遊びたい」という気持ちもあります。てゆうかゲーフリは、「ポケモンは3年も経ってたらとっくに遊び終わってるゲーム」だと思ってるから3年おきに新作を出すのかな?5年でも10年でも、いつまでも遊ぼうと思えば遊べるし、長く遊んでいるプレイヤーが少なからずいるようなゲームを作りたい!みたいなことを目標の一つに掲げたりはしてないんでしょうか?
繰り返しますが、世の中全体に様々な娯楽があふれていて、コンテンツ消費のスピードが速いという現状があるのはよくわかります。しかし一方で、発売から長い間それなりに売れ続けているゲームもそこそこある*40わけだし、ポケモンもそうなりたいとは思いません?
トレーラーや広報"は"よかったかな
チカラを入れるバランスがおかしくないです?本編をちゃんと作ったうえで広報頑張れよ~。おそらくこれらを作ってる部署は違うんじゃないかと思いますが、広報用の動画をわざわざ制作しているリソースを本編に使うことはできなかったのかな…と素人視点では思います…。
発売前情報のよかったところとして、ゲーム内容に関する情報量が少ないところが上げられます。御三家の進化系を伏せたまま発売する傾向を続けているのは偉い。
キャラやストーリーについても、発売前に出す情報をかなり絞っていてよいです。例えば、メインキャラのネモは、バトル大好きなところが魅力的で印象的なキャラですが、その情報を発売前には出さず、プレイして対面してそのセリフ(すぐに主人公とバトルしたがるところとか)に衝撃を受けるという体験ができたのは楽しかったです。
また、トレーラー映像をただ発表していくのではなく、「世界ポケモン生態学会」で「ウミディグダ」を紹介したり、作中に存在するらしい「ドンナモンジャTV」でハラバリーを紹介したり、凝った演出と内容で予測や考察を引き立てたり、キャラの魅力を魅せて注目を浴びる手法は、よくできていると思います。
今後もこういう企画は続けてほしいですね。ただし、本編をしっかり完成させるほうを優先したうえで!大事なのは本編のゲーム!重要なのは中身、ガワだけよくてもしょうがないでしょう。今後、ポケモンは広告は面白そうに見えるけど中身はなぁ…と広報の努力を無に帰す未来にはなりませんように。
05_おわりに
ここまで長々とお付き合いいただきありがとうございました。こんなにダラダラと書いても実はまだまだ書き足りてない部分はあるんですが、キリがないのでここらで〆ます。
ゲームの感想としてまとめると、ポケモン(原型)のグラフィックのこだわりと人間キャラ・ストーリーは面白かったと思いますが、それらを上から踏みつけるように操作性・パフォーマンス・グラフィックの問題がデカすぎたのがどうしようもなく残念でした。そしてその根底のひとつとして、明らかに開発時間が不足しているなかリリースされてしまったことがあり、原因と対処方法が明らかな問題によってゲームのネガティブ要素が発生してしまったことが非常にもったいないと思いました。
そして何より「ポケモン物扱いの鮮明化や正当化が顕著だった」点が、ポケモン(原型)好きとしては言葉にできないほどショックで死ぬほどしんどい(進行形)ので、「(従順な友ではなく、尊重する友として)ポケモンが好き」な人は『SV』をやらない方が身のためだと思います。
その他、書ききれなかったことに軽く触れます。
今回もBGMは普通によいです。やっぱ戦闘BGMとか特に好き。なのでサントラください。どうして昨今はサントラ出すのを止めてしまわれたのでしょうか…。
音楽と言えば、発売前に紹介されていた「Celestial」はエンディング曲でしたね。エンディングが歌で、発売前に発表されるって初めての試みですよね。ラストの話も好きなのでその流れで流れる曲も好きになるのでよいです。今後は戦闘BGMでも明確な歌詞がついた曲が出てきたりするかな?
ユニオンサークルで複数のプレイヤーが同じ空間に集まれるのも面白かったです。自分は誰かと通信する機会が少ないのでその楽しさを感じることがあまりできませんでしたが…。
なんかポケモン利用の問題について「ポケモンがほかのポケモンを殺すのはどうなんだ」とかも言われそうだなと思いましたが、こういうのに逐一反論するのも正直ダルいんですよね…。似たような話をしたミルタンクのモーモーミルクの件も併せて読んでもらって、また同様の話は繰り返しすることになりそうなので、次の機会をお待ちください。
あと途中で社会問題関連にも触れましたが、この手の話題はぶっちゃけ素人なので、話半分で流して信用しないで、ちゃんと裏を取ってください。そんでもって事実誤認なところとかあったらひっそり教えていただけると嬉しい。
最後の最後に、ここまで読まれた場合に想定される反論・感想に対する反論をメモっておきます。
まず自分の文章力不足もありますが「目が滑って読めなかった」みたいに言われそう。あと「主張したいことはわからなくもないが納得いかない部分がある」とも思われそうな予感。
「納得いかない」原因は予測がついて、要は「ポケモン利用を悪いこと」だと認めると、「(現実世界の)動物の利用も悪」だと認めざるを得ないから、その矛盾や違和感を解消するために「ポケモン利用(物扱い)は悪いことではない(orあれはポケモン利用(物扱い)ではない)」にシフトしてるんだろうなと思います。公式もファンも。
いや別に、ポケモンと動物は別物なんだから、「ポケモン利用は悪」「動物利用は問題なし」という立場でもよくない?と思います。認知的不協和はヤバそうだけど、そこはまあ頑張れ。
こんどこそ以上で自分の『バイオレット』感想文を終わります。もうすぐ追加コンテンツ「前編:碧の仮面」が配信なのでドキドキです。てゆうかこんな時期まで感想書くのに時間がかかってしまったのは申し訳ないし、よろしくないですね。精進します。
【追記】追加コンテンツ「ゼロの秘宝」の感想・プレイ日記を書きました
「前編:碧の仮面」「後編:藍の円盤」それぞれの感想・プレイ日記①をはります。ナンバリングしてある順番で確認できるようになってます。
*************
ご意見・ご感想などは「Lit.Link」の「CONTACT」からお願いします。
<更新履歴>
【2024年1月7日JST】追加コンテンツ「ゼロの秘宝」感想・プレイ日記のリンクをはりました。
*1:「○○世代」という言い方は、非公式だがファンの間では一般化されている。「完全新作ゲームの発売」を世代の区切りにしており、例えば「第8世代」は、『ポケモン ソード・シールド(剣盾)』とそれ以降、『ポケモンSV』発売前の時代を指す。
*2:『サン・ムーン(SM)』までのシリーズにおいては、メインシリーズのゲームでは、エンディング後に「全国図鑑」が解禁され、歴代に登場したすべてのポケモンとそのゲーム内で会うことができた。しかし、『剣盾』においては「一部のポケモンしか登場しない」ことが発売前に明かされ、「#BringBackNationalDex」というハッシュタグなどで強く抗議されていた。
*3:追加コンテンツではこのタイプが増えるらしいが、ここでは言及しない。
*4:『剣盾』の「ヨロイじま」や『SV』において、「てもちのポケモンひとり」と連れ歩きをすることはできるが、6匹同時に出すことはできなかった。『アルセウス』では複数のポケモンをフィールドに出すことができた。
*5:現実世界の「収斂(しゅうれん)進化」の概念を採用しているようだが、作中などでポケモンのこの事象を指す言葉はない。
*6:『SV』のポケモン図鑑は、見つけていないポケモンでも、そのシルエットを確認できたりする。
*7:「悪役」キャラクターによる「ポケモンの物扱い言動」は、批判の対象外であり、問題ない。そもそも『SV』にはそういうタイプの悪役は登場していないが…。
*8:『SV』以前にも、『剣盾』にも(おそらく『SV』と同じような仕様の)スマホロトムが既に登場している。また、『SM』には「ロトム図鑑」という、ロトムが中に入った図鑑が存在する。
*9:個体値厳選もポケモンの物扱いだ!と言われそうですが、「プレイヤーによるゲームの遊び方のひとつ」と「ゲーム内の描写」では事情が異なるため、プレイヤーがゲーム内で起こせる行動についての問題はここでは扱わない。
*10:『赤緑』におけるプクリンの図鑑説明では、「けがわは こうきゅうひん」と書かれている。「毛皮」は「毛」と「皮」であり、特に「皮」は遺体からしか入手できないため、当時の図鑑説明からは「プクリンの遺体の一部は商品として流通している」ことがわかる。恐らくこの表現に問題があると思ったのか、これ以降は毛の肌触りについての言及に留めていたり、『サン』では「拾い集めて紡いだ毛糸」という表現になっているなど、一定の配慮がみられた。
*11:例えばBBCのGoodFoodでは、具体的な商品が紹介されているのでご参照ください(参考:【魚拓】Best vegan and plant-based fish taste tested | BBC Good Food)。日本で買える植物性シーフードもあるにはあります。
*12:『スリープ』の配信(2023年7月)は『SV』発売(2022年11月)より数か月あとのため、公式側の問題意識がこの期間に改善している可能性が微妙にあるが、確信も信用もない。
*13:ポケモンの世界に、ポケモン以外の動物が存在しないという確信を持てる根拠がない。作中描写においてポケモンと人間以外の生き物は存在しないように見えるが、一方でセリフの語彙や図鑑などでは動物を指すものが少なくない数存在している。
*14:『SM』のコニコ食堂のメニューには「Z定食 にく」「Z定食 さかな」などがあった。
*15:例えば男性が「女性の置かれた(悪い)状況を想像してみて」と言われて「俺は大丈夫だけど」と返すように、自分がその立場になることがまずない状況に対する想像力の欠如はあるある。
*16:個人個人ががこれを気色悪いと思うかはどうでもよく、例えば周囲の人間とのやり取りの中で、人間バラバラ遺体の写真を前置き無く見せてくる人がいたら、常識的な配慮のできない迷惑なヤツだと思われるだろうのは想像できるでしょ、という感覚の話。
*17:繰り返しますが、「人間の遺体はキモいけどポケモンの遺体はキモいとは思わない」という意見を持つ個人が一定数存在することは否定も問題視もしていない。あくまで社会通念上の扱いが対等であるべきという話をしている。
*18:一応類似のシステムとして、ポケモンが「もちもの」を持っていることはあった。ポケモンを捕まえると確率でもちものを持っていたり、戦闘中に技を使って野生のポケモンのもちものを奪うことができた。
*19:人間だと性教育などで出てくる概念だが、意識や人格のあるポケモンにも、勝手に触られることなく生きる権利はあると考えることはできるだろう。
*20:リーリエは『SM』のキャラクター。上記のセリフは物語終盤、ウルトラスペースにおいての発言。
*21:もちろん例外はある。折れたペンが思い入れのあるペンなら壊れても大事にとっておくケースもあるだろう。あくまで一般論としての話をここではしている。
*22:「働けない奴は生きてる価値がない」という語りをする人間は残念ながら少なくない数いるが、一応の建前として、”働けない”人が生きる道は用意されている(社会福祉)。
*23:迷惑行為を許せという話ではなく、「迷惑だから殺されてもしかたない」は問題があるということ。周りに危害を加えた際に非難されたり罰せられたりする必要があることは否定しない。
*24:上記のように、あまり言うことを聞いてくれなかったり、そもそも走ったりジャンプする能力が低かったり、病弱だったり年を取って体力がなかったりするモトトカゲは確実に一定数存在するだろう。
*25:ポケモン世界のポケモンの扱いは、「(動物は)人間じゃないから」で不当に利益を軽視する種差別の問題とリンクしていると考える
*26:ネガティブなことに「黒」を持ち出すのはレイシズム的な観点から問題があるし、そもそもポケモンを開発しているのは任天堂ではなくゲームフリーク。
*27:実在・非実在のレイヤーの混合については一旦置いておく。ひとまずは「実在する我々」→「非実在だが対応する属性が現実にある表象」への態度をベースに話を進める。ただし、実在に対する態度と非実在に対する態度を同一視することは問題があるという認識があることだけは書き記しておく。
*28:>東アフリカのマラウイでは、数千ものアルビノの人たちとその家族が、日々、誘拐や手足の切断、殺害といった恐怖の中で暮らしています。「アルビノの人たちの骨や身体の一部を呪術師に渡し、煮て食べれば富をもたらす。彼らの泣き叫ぶ声が大きいほど、切断部位に宿る力は強力になる」――社会にまん延するこうした迷信が、彼らを危険にさらしています。
出典:【魚拓】迷信で命を狙われるアルビノの人たちを守って! : アムネスティ日本 AMNESTY
*29:少なくとも現実の産業動物は9割9分殺されている(寿命までしっかり世話されることはまずない)。遺体利用の有無が不明であっても、生産物や体の一部が利用されていることは明白であり、それを現実の卵や乳などに置き換えた場合、その製造過程で殺されていると推察するのは容易である。
*30:ただしこれは「ポケモンの不幸」は「人間の不幸」と同等に悲しいことであるという前提が話の根底にある場合に限る。
*31:たとえ隠れていたとしても、ポケ虐を悪いことだと認識したうえでポケ虐をするのと、そうではない認識においてポケ虐をするのとではまた違った問題が発生するが、ここではそこまで触れない。
*32:「男女カップリング」の話をどこでも出すことにはダンマリで「男男カプ」の場合だけ「隠れるべき」とするのは、個人の好みの問題にはならず立派な同性愛嫌悪の現れであり問題がある。
*33:>2020年に世界で殺害された自然保護活動家は過去最多の227人に上り、犠牲者の約4分の3は中南米で確認されたと、国際NGO「グローバル・ウィットネス(Global Witness)」が12日に発表した。1週間に平均4人以上が命を落とした計算になる。
参考:【魚拓】2020年に殺害された環境活動家、過去最多227人 主に中南米で 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
*34:ポケモンたちに、ココから過去に行けるけど来てくれますか?と同意を求めることは不可能なため、実質的に強制されているようなものだろう。
*35:男性は着込みがち、女性は肩や足を出しすぎの傾向は、そのキャラの個性を源にしたとしても明らかに性差が大きすぎる。
*36:女性キャラは、細身でほどほどの肉付きで瞳が大きくて整った容姿ばかりな一方、男性キャラは小太りだったりガリガリだったり3枚目キャラがメインキャラとしても登場する機会が多い。
*37:例えば、「バグに文句言ってないで楽しめるところを楽しめばいいのに」「嫌ならポケモンやらなきゃいいじゃん」「ごちゃごちゃいう人いるけど私は楽しめたよ!」のようなヤツ。
*38:参考:【魚拓】【TOTK】『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は2022年3月にほとんど完成していた | t011.org
*39:>2023年に入っても『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の勢いはとどまらず、今週も64799本の売上を記録。9週連続での首位獲得となった。
*40:任天堂のダウンロードソフトランキングに載っている作品には、2023年現在でも2018年配信(マイクラ)や2017年配信(マリカ8)などがランクインしている。