アニポケのEDとして使われた曲『サクラゴーラウンド』がとても好きです
個人的にめっちゃ好きですがポケモン界隈ではそこまで有名曲ではないみたい?なのでプレゼンというか、好きなところを長々と語ります
今回記事にするにあたり、CDの初回生産限定ポケモン盤を新品で購入しました。新品が買えたことを喜んでいいのか複雑な気持ちです。まあでも、公式の出すものに対し正当な評価をするのなら、公式にしっかりお金を落とすべき派なので買えてよかったです
ディスクがモンスターボール模様でかわいい(^^)
◆曲(CD)の概要
曲名:『サクラゴーラウンド』
アーティスト:私立恵比寿中学
発売日:2013年6月5日(水)
定価:1,200円(税抜価格1,143円)
・アニポケベストウイッシュ109話~122話のエンディング曲として使用される
・エピソードN放映時のため、N・愛の女神・平和の女神とその関連ポケモンのサーナイトやゴチルゼルが中心のアニメーション
・CDでは、次EDの『手をつなごう』、(ポケモンとは関係ない曲ですが)『禁断のカルマ』と同梱
あまり比較はしたくないですが、個人的には『手をつなごう』よりも『サクラゴーラウンド』の方が好きです。でもPVが用意されてない辺り、公式の認識は『手をつなごう』>『サクラゴーラウンド』なんだろうなぁと思います
『手をつなごう』のPV↓
この歌の好きなところはまず、歌詞に「昔のポケモンっぽさ」が感じられるところです。具体的には、非常に「子供」(小学生を想定)の存在を意識している点です。
※歌詞の全文は掲載しません
昔のポケモンの曲で、子供の存在を強く意識しているであろう歌の例をいくつか挙げます↓
・『ポケットにファンタジー』…ポケモン好きの中では有名な曲だと思います。<早く 大人になりたいんだ>という子供のセリフが印象的です
・『たんけんたいをつくろう!』…<ひとりだけじゃちょっと怖いから仲間集めよう 探検隊を!>と子供達に探検しよう(外に出て遊ぼう)という呼びかけが感じられます
・『ママのだいじなポケモン』…マイナー曲なので、知らない人がいたらぜひ聞いてみてほしい曲です(歌詞が好きかどうかは別問題だったり)。<キミたちきっと“ママのポケモン”なんだね>と子供達をポケモンに例え、話しかけるような歌詞になっています
大人になった今、その子供心で過ごしていた日々の思いや出来事を、過ぎ去った過去として懐かしむことができる点が、非常に当時のポケモンっぽく感じられます
今回の歌の歌詞では、運動会やホームルームなど、学校を意識した言葉が多く出てきます(小学生のときはホームルームという言葉は知らなかったけど)
夏休みやチャイム、運動会などは、今大人である人にとって縁は無いが、多くの人が過去に少なからず関わっていて、何かしらの思い出を持つ可能性が高い内容だと思います。この辺りが、この歌において、子供の頃の懐かしい感情に深く繋がっているのだろうなと思います
歌詞の「懐かしさ」は、無印カントー編のノスタルジックな内容に繋がると思います。無印カントーがノスタルジックな作品であるという根拠は、当時のシリーズ構成をしていた首藤剛志氏のコラムからです↓
>僕は子供達が体験する懐かしい冒険の一時期を描くのがポケモンの世界だと思った。
>つまり僕は、『ポケモン』の世界を、サトシ(ひいては視聴者)の少年時代へのノスタルジーにしたかったのである。
サクラゴーラウンドは、「冒険」というよりは「日常」 的だと思いますが、歌詞に出てくる運動会などは、日常の中でも年に1回くらいしか無い特別なイベントという点では、ある意味冒険に匹敵するような思い出として懐かしむことができるものなのではないかと思います
<サクラサク気分じゃなくてふくれっつらのことも あったっけ>
という歌詞の後には
<まるで コメディ映画だったよね それとも 学園大河ドラマ>
と続きます。このあたりも、「日常の様々な出来事」に「劇のような感動」を見いだしていることと、「大人から見ると小さなこと」に「冒険心」を見いだしていることの共通性が感じられます
<まるで ジェットコースターだったよね それとも 季節のメリーゴーラウンド>
どちらも遊園地でおなじみの遊具であり、ここから、この歌の(いい意味での)子供っぽさが感じられます。ジェットコースターという例えは、日々が本当にあっという間の出来事だったという意味だと思います。しかし、この歌のタイトルが『サクラゴーラウンド』であるように、また今年も、去年と同じように桜が咲いているように、その過去だったものが今年も訪れているかのようなイメージから、同じところをぐるぐる回るメリーゴーラウンドが、次の例えになっているのではないかと思いました
<まわれ/つづけ いつまでも>
という歌詞も好きです。これは、楽しい日々が永遠に続きますようにという意味だと思います。現実には、みな歳を重ね、いずれ子供ではなくなります。それは子供自身もわかっていることのはずなのに、あえて命令形で<まわれ/つづけ>と言っている、叶わぬことを望む寂しさと、にもかかわらず明るく前向きで、まるで実現しそうな雰囲気で歌っているところが好きです
さらに、ここで表現されている過去の思い出が、永遠に続いてほしいと思うほどの「いい思い出」になってます。これは大人側からの、子供時代への理想と妄想(あの頃はよかった…というような)をある意味押しつけているのようにも感じられます。
<ひそかな夢を 語ったね おおきくなったら なにになる?>
と「夢のある未来を語る存在」として子供が描かれています。実際の子供達は、もっと現実的で夢なんて語ってないかもしれない。(少なくとも自分自身が子供の頃は、将来の夢を聞かれても答えれなかったので。)でも、何となく子供時代は楽しかった気がする(と思いたい)という、大人によって美化されてキラキラ輝く「あの日」になっている、明るい音楽も相まって、輝かせ過ぎているような感じが好きです
<空に思い出バルーン飛ばそうよ/約束のリボン結ぼうよ 色とりどりに/の>
からも、空の青とそれに映えるカラフルなバルーンやリボンが目に浮かび、桜色とともに広がる鮮やかなイメージが、明るく広がる未来を彷彿とさせます
<じゃあね じゃなくて さよなら?>
って最初に聴いたときは「サヨナラってNじゃん!?」と思いました。ちょうどアニメの話がNを中心としていたことと、ゲームBWのエンディング直前、Nがセリフを話している時に流れる曲で印象に残っていたのですぐに思い浮かびました
収録曲リストより、ディスク2の「40.サヨナラ」のことです↓
曲の冒頭は、歌詞カードに記載はないものの「ぺーぽぺーぽぺーぽ……」 と言っています。これはどういうことなんだろうと思っていましたが、この歌のライブ映像(公式には出てないようで某違法up所で見ましたすみません…)ではラッパを吹くような振り付けだったので、おそらくラッパの音を表現しているのだと思いました
また、太鼓の音も聞こえるので、鼓笛隊のイメージがあるのではないかと思いました。鼓笛隊は、小学校高学年でやってる印象があります(個人的には)。鼓笛隊は、音楽による行進であり、行進は、隊を組んで足並みをそろえて動きます。小学校(子供時代の主な世界)も義務教育で決められたことを学び、また基本的に周りと同じ行動が求められます(例外などもあると思いますが大雑把な日本の教育への印象として)。画一的な行動が求められた当時への思い出の鍵として、鼓笛のような音楽になったのではないかと思いました
歌詞の大まかな内容としては、春の新たな出合いというより、過去の思い出と別れと再出発を意識しているように思いますが、曲調が明るく前向きな所も好きです。歌詞の内容が実は、(大人から見る)子供心によって理想化された輝く未来のようでもの悲しさがありますが、それに反するように楽しそうな雰囲気になっているのが良いです
ところで、タイトルの由来はなんだろうなと思っていますが、まず歌詞にも入っている「メリーゴーラウンド」は曲全体のイメージなんだろうなと思います。「ラウンド(round)」は、「回る・一周する」というような意味があり、これは季節が巡ってくることをまさに表しているものだと思います。「ゴー(go)」は、「メリーゴーラウンド」からの「ゴー」というのはあると思いますが、一応「ゴー(go)」自身にもにはいろいろな意味はあります。本当に意味の幅が広いのでいくらでも解釈のしようがありますが、「進む」「(時が)過ぎる」辺りの意味だと、エンドレスループの「回る」に対して、しっかり道を歩み、元の場所には戻らないことになり、反対の意味になるのでおもしろいなと思います(英語としての詳しい意味や実際の使い方よりあくまで辞書的な意味で取り上げています)
ずいぶん長くなりましたが、つまり要約すると「昔っぽくて懐かしさと寂しさを感じられる歌詞と、にもかかわらず明るくキラキラした曲調」が好きということです
最後に曲のイメージイラスト的な?ファンアートです。歌詞を再現しただけみたいな感じですがせっかくなのでということで↓
なかなか歌詞のイメージ通りには描けてないんですが、なんか、サクラゴーラウンドなんだなとわかってもらえれば嬉しいです